はお嫌いですか?
家で食べる米は自家精米してるので大量にヌカが出るんで、糠漬けしてます。
あと、カミさんが開発した糠クッキーはなかなか旨いです。
糠床はだいぶ乳酸菌育ってきて常温でも大丈夫です。
それにしても凄い知恵ですね。
人間は料理をする動物である、というニュアンスで人間を定義した人が昔から沢山いますが、料理とは即ち、外部からエネルギーを加えて状態を変化させ、消化しやすい状態にすることです。消化しやすいモノを食べる事で咀嚼に時間が取られずに効率的に栄養を摂る事ができるようになったおかげで大脳が発達し、飛躍的に進化したらしいです。
しかし、発酵というのは外部からではなく素材そのものが持つ菌を増やして細菌などが繁殖できない状態に持っていく事で、腐敗を防ぎ栄養価も高めます。
しかも火や電気などの熱による外部からのエネルギーは必要ないというスグレモノ。
調理というと煮たり焼いたりと考えがちですが、発酵も調理に入るのでしょう。
これは人間独自の営みではなく、動物も発酵するまで待って食べる事があるようで、中にはアルコール発酵した果物などで酔っ払う猿もいるそうです。
ちなみに3日お風呂に入っていないオジサンの足の匂いと揶揄される熟成したウォッシュタイプのチーズのあの匂いの素になる菌は、人間の足の指の間にいる菌と同じものです。
菌は食材だけでなく、人間も平等に調理してるんです。
面白いですよね。
さて、今週は人間だけに許された料理という文化の中でもなかなか面白い部類をご紹介します。
元々シャルキュトリーは得意ですが、その中でもキワモノ系。
ブーダンブランとアンドゥイエットです。
ブーダンブランはブーダンノワールと異なり、血が入ることはなく、白身肉のムースに香りや具材を練り込んだものです。
今回はクラシックにオレンジの香りを練り込んだブーダンブラン。
ナツメグとオレンジの皮、オレンジのリキュールを効かせるのがミソでして、フランス全土で作られているブーダンブランでも南仏爽やか系。
他で売ってるのをみた事がないので、殆どの方は初体験だと思いますが、これはこれで良いモノです。レストランでも出したことはないですね。
プリッとした皮に包まれた白身肉のホワホワした食感と爽やかなオレンジの香り。
そしてアンドゥイエットは豚の内臓と牛の内臓をごちゃ混ぜにして香味野菜と煮込み、香辛料とマスタードでマリネして肉と混ぜ、ソーセージにしたという手間暇かかった逸品。
今回はさらに一手間加えて、仕上げにスモークかけますか。
ロワールのアンドゥイエットが有名ですが、それは玉ねぎの皮を大量に入れて着色します。私はもっとわかりやすくスモーク香をつけて奥行きを出したいと思います。
内臓のソーセージですから、それなりに内臓臭はしますが、ホルモン焼きが好きな方なら全く気にならないはずです。
本来は大腸や直腸に詰めるのですが、流石にそれはウンコ臭すぎるので小腸に詰めてます。
この手の料理はウケないので少量生産です。
お好きな方はお見逃しなく。