2021年07月28日
今週は
ウケ狙いでいきます。
鴨のテリーヌにフルーツ入れるのが恒例になってきてます。
私の本にも書いてますが,狙っているのはバランスの良さです。
一口で塩味、苦味、酸味などがバランス良く感じられるのって楽しいじゃないですか。
しかも砂糖を使わずに、果物や野菜の甘さで表現するんです。
ラジオ聴いていたら、某有名和食屋のおっさんが、和食には発酵調味料があるから旨味が濃いけれど、フレンチには塩しかないから味が薄っぺらい、
ソースは素材を隠すオブラートだ、
みたいなことを言ってて、カチンとしてしまった私は性格が悪い。
フランス料理には昔,しょっつるみたいなアンチョビの漬け汁を発酵させたガルムという調味料や未熟葡萄を絞ったヴェルジュというのがあったんですよ。
結局,それを使うと全部ガルム味になるので使われなくなったんですけどね。
魚を捌き,骨と白ワイン煮出してとった出汁で魚を蒸し焼きにして、その煮汁を煮詰めたソースをかける。
かたや、生の魚を包丁で切って醤油で食べさせる。
素材を活かすと言う点でのアプローチと考え方が違うだけでどっちがどうのって論争は果たして意味があるんでしょうか。
大した勉強もリスペクトもしないで批判することこそ薄っぺらい。
調味料ってのは諸刃の剣で、それを使うとその味にどうしても寄ってしまい、その調味料の呪縛から逃げられなくなります。
和食屋のオッサンが言ってるのは和食=醤油と味噌です。
逆にいえば醤油や味噌がなければ料理が成立しなくなってしまうという怖さを感じた事はないのかなぁ。
鴨のテリーヌに白桃を入れます。
ちょっと前に鴨のピーチ煮込みを発売してやっと先日売り切れましたが、なかなかのスベリ具合でした。
ちょっと値段が高かったか。
それとも肉にフルーツという組み合わせがキモいのか。
ちょっとこころ折れそうになりましたが,今回は自信をもって放つ鴨と白桃のテリーヌです。
明日作って明後日発売ですね。
夏なのでカレーいきます。
カレーも上記の和食屋のオッサンが、これまたさっと作られた肉じゃがカレーが肉感も野菜感も存在してて一番旨いみたいな事言ってまして,さらに欧風カレーはソースや延長でしっかり煮込まれてるから素材感がないとか言っててこれまたカチンときました。
おいおい、欧風カレーはフランス料理的アプローチのカレーであって、玉ねぎとスパイスでルゥを作り肉や魚の出し汁を繋いでいったカレーで,あなたの言ってる肉じゃがカレーはカレー風味の肉じゃがでしょう。
やっぱり醤油入りの。
どっちが上手いかどうかは個人の感想で、一括りにして肉じゃがカレーが欧風カレーより旨いとか素材が死んでないとか言ってるあたりで和食しか知らない料理人なんだなぁと思った私は狭くて浅いルサンチマン野郎です。
江ノ島からデカすぎたシラスが届きまして、それでスープをとりました。
これがなかなかハードな味わいで天下一品のコッテリラーメンみたいな濃度のスープになりました。
生シラスが、大量に入ってるので,旨味が凄い。
ここにカレールゥ入れて魚介いれたタイ”ガイアカレー”と欧風シーフード”オルテガカレー”の2種類です。
これにビーフ”マッシュカレー”を加えた、名付けて黒い三連星ジェットストリームアタックカレーセットにして発売しようかと思います。
あと、デカすぎシラスでトマトパスタソースも出す予定です。