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2021年03月18日

インスタライブ

オレンジページ発売を宣伝するインスタライブ終了。

 

かなりご好評だったみたいで、アーカイブされてますので、インスタのオレンジページアカウントで今後も見られます。

はるばる海外からもコメントありがとうございました。

 

肉を上手く焼くコツ。

キャプテン翼的にいうならば、それは油と友達になる事です。ちょっと難しいですかね。

肉でも魚でも野菜でも、ご家庭で料理するならば熱源は直接的な油です。ガスであってもIHであっても油を加熱し、その油で素材に熱を加えていく点は同じです。

油をうまく使いこなせるようになることが料理の出来を左右します。

日本料理は世界的に見て油を積極的に使用しないという非常に珍しい料理文化なので、どこか油に対してネガティブな印象をお持ちかと思いますが、少なければ良いという事はありません。

誌面で紹介している鶏肉のソテーの皮パリパリは油が少なければカリカリにはならないのです。

今日の牛肉のステーキで言えば、サラダ油にバターを入れることで視覚的にちょうどいい温度帯がわかります。デジタル温度計は必要なく、バターの状態が心地良い温度ならば、肉も心地よくする焼けていきます。その温度が何度なのかという数値はあまり意味がありません。

バターが行きすぎて黒く不機嫌な感じになると肉も焦げたり嫌な匂いのついた仕上がりとなります。

揚げ物も店の揚げ物と台所の揚げ物では油の量が違うので、温度だけでレシピを伝えてもあまり意味がありません。500ccの油で揚げ物するとすぐに温度が下がってベチャりますけど、店のように何リットルも油を使うならば、素材入れても温度は下がりにくいのでカリッと上がります。

厚手のホーロー鍋を使うのも、プロがクソ重たい銅鍋使うのも同じ理由です。食材ってのは急激な温度変化を好まないからです。

ゆっくりじっくり加熱すれば大体の料理はうまく行きます。急いだら焦った味がします。

時短で旨い料理というのはあり得ません。

 

ここがレシピには書けない料理の面白さで難しさ。

別の言い方すれば、数値化できない勘所こそ料理のコツであり、コツを掴むことができるのが料理のウデというものでしょう。

 

 

 

 

 

 

2021年03月17日

誰が買うんでしょうか

 

今年から経験を積むために有害鳥獣駆除の有効利用含めて取り組むことにしました。

私は元々、猪と鹿だけをターゲットにしてきましたので、とにかく場数を踏む事が大切です。某所の狩猟チームにアドバイザーとして加工技術や解体方法を伝えていくのが主な仕事ですが、チャンスがあれば山に入ります。

解体というのが結構大変で、ダニやらヒルやらが跋扈する山の野生動物を食べ物として加工するのは一筋縄ではいきません。

段取りさえ間違えなければ非常にクリーンに美しく解体できるのですが、猟師によってやり方がバラバラでロースやモモに傷がついて価値が下がってしまうことも多々あります。

豚でも羊でも家畜の生体丸ごと屠殺含めて料理することは法律上出来ませんが、狩猟獣ならばしかるべき許可施設での解体を経て納得いくまでやれます。

最近は罠師達も生捕が増えてきており、より鮮度を意識するようになりました。

今回の有害駆除も畑に仕掛けた罠が主体です。学ぶことが多そうです。

 

 

 

とんでもない本が出ました。

一体、誰が買うというんでしょうか。

 

おそらく日本で唯一の羆専門猟師、久保さんの新刊。

他には秋田の阿仁地区のマタギ衆でツキノワグマを獲る人がいましたが、久保さんは単独猟です。

その久保さんの著書、”羆撃ち”は私が狩猟に憧れ、リアルにライフワークにするきっかけになった一冊。

作家と言われても納得する圧倒的な文章力と表現力で、40年羆撃ちとして生きてきた人生訓が語られていました。

今回の本は、かなりハウツー本に寄せてますが、日本の猟師にヒグマを狙う者が何人いるのか、ようするに羆撃ちハウツーが役に立つのかという点において、かなりレアなニッチな変態本だと言えます。

最初から羆を狙いに行くというのは、正気の沙汰ではなく、その狩猟スタイルは一撃必中、最初から即死させるためにギリギリまで近づき、一発で撃ち抜くという神技。

神技を繰り出す神の言葉がハウツー本として分厚く語られていますが、果たしてこの本を読んでどれくらいの猟師が参考とするのか、出来るのかはわかりません。

それでも私はやっぱり久保さんに近づきたいんですね。

 

 

 

 

 

2021年03月15日

筋肉メシ

来月号のターザンで筋肉メシを連載します。

 

ターザンは隔週誌で月2回発行されます。

 

そのターザンで4月から筋肉メシという連載が始まりますが、初回は私が担当します。

練習後に食べるべきメシとはどんな料理なのか、という連載です。

ターザン読者は筋トレ筋肉肥大系がメインなので、低糖質高タンパク食になります。

マラソンやロードバイクなどの持久系スポーツになれば高エネルギーも加味しなければいけませんが、そこまでは紙幅が無いため、今回は筋肉肥大メシです。

ターザン読者は鍋振りの練習をするよりベンチプレスやる方が良いと思うので、なるべく早く簡単に出来る料理を紹介してます。

 

編集の人と話したんですが、料理人で筋肉メシを作れる人ってほとんど居ないんだとか。

作るだけなら作れるんでしょうけど、本気で変態スポーツに取り組んで、その食事を身をもって語れる料理人はいないんだそうです。

確かに、私の少ない同業者友達の中で変態的に身体鍛えているのは世田谷通りのパン屋のTシェフ以外知りません。

トライアスロンやトレイルランをガチでやってる料理人に会ったことがないです。サーファーは多いですね。

なんでシェフ連中はスポーツやらないんだろう。

ちなみに、今年も五島長崎はレースキャンセルになりました。もう今年のトライアスロンの目標がなくなってしまった。

せっかく海沿いに住んでいるので、今年はオーシャンスイムに出ようかと思います。

逗子海岸からスタートして、鎌倉由比ヶ浜越えて江ノ島の向こう回って鵠沼海岸までの10キロをひたすら泳ぐだけという変態的なスイム競技があるんです。

萌え〜。

 

 

 

 

これでいいんでしょうか

 

先日、オレンジページの担当の編集者さんから、

表紙はA案とB案どちらがいいですかね?

と、メールが来たのでA案ですかねー、と返信しました。

本気で冗談かと思ってましたが、どうやら本当に私が表紙に載るらしいです。

料理雑誌や書籍の表紙は何度かやったことありますけど、それは私が作った料理であって、私本体が表紙になるのは流石に初めてです。

改めて見ると、本当にマヌケな顔してますね。キモいです。

この号が歴代の売れない記録を更新するのは間違いないですね。

 

そこにトドメを刺すように、木曜日にオレンジページのインスタでインスタライブやります。お題はなんなのか、なにをすればいいのかまだ聞いてませんが、尺が持たなければ歌でも歌いますか。

 

 

 

 

 

 

 

2021年03月08日

先日のNHK

結構ご覧になった方いますね。

特にお知らせしなかったんですが、反響ありました。

 

それにしてもカットし過ぎですね。

あの尺で収まらないのはわかってましたが、三日間色々ロケしたのにほとんどカットでした。

小田原の檀上さんの所でもうすぐ養豚始めるんですが、その豚舎建設のお手伝いとか養鶏場の餌やりとか結構ウンコまみれになって頑張ったんですが、全カットでしたね。

まあいいや。

しかしさすがはNHK、食品ロスの文脈で上手いことまとめてくださいました。

昔、地方のローカル局で撮影した時には、また食品ロスという概念もなく、ゴミを商品する新ビジネスみたいな取り上げ方だったので、さすがに頭に来てクレーム入れたけど後の祭りでした。

 

 

 

 

私的にはSDG sとかは後付けで、流行りに乗っかったんではないというのは、皆さんご存知だと思いますが、別に流行りだからSDG sに乗っかる人が出ても私は良いと思うんです。SDG sビジネス始めるのは虫が良いという陰口を耳にしますが、やらないよりはマシ。世界の何十億という人間が、今まで関心のなかった社会課題に対して少しでも顔が向くならばどういう形でも良いと思います。

数が多ければ多いほど、ほんの少しの変化がとてつもないインパクトを生み出します。

単に勝ち逃げしてきただけの先進国に生まれた私達がやれる事をそれぞれが考えて少しでもやればそれで良い。

 

2021年03月05日

自家焙煎

 

毎年フランスに行っていた時期がありましたが、そろそろ飽きてきたなと思ってロンドンやモロッコに行くようになりました。

 

ある年、アメリカの食文化を見てみたいと思ってサンフランシスコに行きました。

サンフランシスコになにがあるのか特に調べてなかったのですが、当時西海岸で流行り始めていた、今で言うサードウェーブコーヒーをはじめてサンフランシスコで体験しました。10年ほど前ですかね。

レストランの予約の合間にフォーバレル、サイトグラス、ブルーボトルなど有名ロースターに片っ端から行って、今まで飲んだことのなかった超浅煎りで紅茶のような味わいのコーヒーに最初は拒否反応し、だんだんこれは旨いかもと感じ、帰る頃にはドハマりして豆をしこたま買って帰りました。

 

あの味がまた飲みたい、と思ってわざわざブルーボトルに行って金で解決するの違うんじゃね?てか、食べ物屋としてのプライドが許さない。

ならば自分で焙煎してみようという事で生豆を自宅で焙煎してみます。

最近は自動ロースターなる機械があるらしい。せっかくのチャンスを機械にやらせるのは惜しい。

 

 

うむ、なかなか良いかも。

焙煎も色々と試してみたいですね。今回はフライパンですが、それが正しいのかどうかは自分で決めます。

マニュアル的なやり方を敢えて調べないで試行錯誤すると、失敗も含めて自分の中に経験として蓄積されます。

学校教育システムに毒されて何でもかんでも人に教わろうとする姿勢が良いとは思いません。まずは自分の頭と身体で考えたい。どうしてもわからないことは頭を下げて教えを乞いたい。

 

料理やってるのと同じく、焼き方や焼きの深さと味わいの関係性、豆の性格と焼き加減などがチャートとして出来上がっていくのが楽しいですよ。

値段もコーヒー屋の豆の5分の1くらいなので、納得いくまでやれます。

 

 

 

2021年03月04日

モデルの仕事

またモデルのオファーがありました。

毎回毎回聞くんですが、何で私なんですか?

って素朴な疑問です。

だって、私はそりゃまあ顔だけ見ればイケメンですけど、胴長短足で天パー、おまけに短小包茎の早漏の汁男優ルサンチマン野郎ですよ、とは言わなかった。

 

 

以前、某ファストファッションのモデルやったときは、あまりにも自分の普段の格好とかけ離れた服装を着せられ、この格好が全世界にばら撒かれることを想像するし、死ぬほどの生き恥晒すくらいならばいっその事…とミッドタウンから飛び降りて死にたくなりましたが、残念ながらミッドタウンに窓は無かった。

 

今回は知人がアイコンのブランドだから、あんな屈辱、陵辱、人生の恥部さらしはないだろう、と言うことで快諾。

 

 

 

 

 

 

2021年03月01日

新刊

柴田書店さんから新刊です。

新刊ですが、中身は10年前の焼き直しです。

 

上下巻での発刊で、上巻はテリーヌ、パテ、パイ料理編です。

自慢になりますが、私がブッチギリの掲載点数です。

下巻はコンフィやリエットなどとなります。

 

ジャンルだけを見るとシャルキュトリー本かと思われそうですが、これはシャルキュトリーをガストロノミーに昇華させたらどうなるか、というマニアックものです。

素人が見ても何の役にも立ちません。

要するに、レストランのシェフにシャルキュトリーのお題を丸投げしてレストランの皿盛り料理を撮影するという流れです。

シャルキュトリーはそれはそれで深くて広い宇宙が存在するのですが、日本で食肉加工を極めようと思う人が少ないのは悲しいことです。何でもかんでもレストラン料理に集約させるのはなぜなのかが昔から疑問でした。

受け手の熟成が足りないというのも理由の一つとしてあるでしょうし、シャルキュトリー業界の悪習である化学添加物崇拝と許認可が面倒というのもあるでしょう。

 

手間と時間をかけ、超長期熟成による乳酸発酵まで視野に入れて逆算して作られた悶絶級の旨さのテリーヌを食べたくなるのは私だけなのでしょうか。

私の料理ルセットの行間を読むならば、テリーヌとはシャルキュトリーであり、プロセスこそが真髄、正しいプロセスを踏んだものは完璧な旨さの美しい料理なのでソースもガルニも必要なし、と頑なに無骨でシンプルな皿を展開してます。

 

 

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