2020年06月07日
こんな本を待っていた
蓼食う人も好き好き
食べ物の好みなんて人それぞれ。
みたいな話ですが、この本はいわゆるゲテモノを広く知ってもらおうとか、擁護するような内容ではありません。
ウサギ、カラス、山椒魚、ツチクジラ、クマ、トドなどなど、一見するとギョエーってサザエさんの叫び声が聞こえてきそうですが、これらははるか昔から日本人の食に深く根っこを張っている食材らしいです。
残念ながら、わたしはこうした土着的な食文化のない土地に育ち、それらを経験せずにすっ飛ばして西洋料理を愛してしまったために、西洋料理の視点からしかこれらの食材を見ることしか出来ません。
私どもで言う所の
エスカルゴという名のでんでん虫
無理やり餌食べさせて太らせた鴨の肝臓
家畜の大腸と直腸に小腸や胃袋詰めたウンコ臭いソーセージ
カエルの腿肉
小腸に豚の血を詰めたソーセージ
仔牛の脳味噌
などなど
フランス人にとってはご馳走でも日本人からすればギョエーってのもたくさんあります。
ルイ14世の頃は孔雀や鶴も食ってたみたいですね。
食の好みとか歴史とかってそれぞれなので、どれだけグローバル社会だとか格好つけても食べ物に関する溝はなかなか埋まりませんし、埋める必要もない。
足のあるものは親と椅子以外は何でも食べると言う中国料理は究極に人間的だと思います。
国や地域の食べ物を学ぶことは、その言語を学ぶのと似ています。
その土地の食べ物から、その土地の人々の生き方が垣間見えるのです。