2020年05月08日
この本に答えが書いてありました。
食品ロスはなぜ起きるのか、食品ロスとは一体なんなのかということをここ10年以上考え続けてきました。
評論家的に外部目線から考察するのではなく、当事者として内側から見える景色というのは、そらもう一言で言い表せるようなものではないです。
とにかく、私は食に携わる人間として、長年疑問に感じていたことや、本でしか読んだことがないようなことを一つ一つ自分で体験し、経験として体にタトゥーのように刻んできました。
そして、最近は自分の今までの思想が少し違うのではないか、と思うようになったのです。
そのきっかけとなったのがこの本。
ここ最近、この本の衝撃に打ちのめされてしまい、はっきり言ってどうしたらいいのかわからず、仕事が手につきません。
私は一体今まで何をやってきたのだろう…
自分のやっていることに何の意味もないのではないか…
そもそも人生に意味なんてあるんだろうか…
そんな絶望的な気付きをパワーボムみたい延髄経由の脳天に喰らいました。
著者の本は他にも何冊か読みました。
主に農業史とナチズム、オーガニックの関係についての研究者です。
ナチズムと動物愛護、オーガニックは切っても切り離せない関係性なのはあまり知られてません。その話はまた次回。
この本は分解と生成と発酵の思考です。
分解には発酵や腐敗も含みます。
生成と分解はあらゆるモノの過程であり、生と死は始まりでも終わりでもなく、グルグル回る輪廻の一部。
分解は常に生成を上回る福岡伸一先生の提唱する”動的平衡”に沿った考え方です。
そうか、全ては動的平衡にあったのか…
私が10年以上ウダウダやってた事は、たった4文字で表現出来るんですね…
逆に言えば、私が動的平衡を理解するには狩猟や畑やレストランや小売店をやらないとわからなかったということです。