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2020年05月31日

テリーヌ・グルマン

美食家風テリーヌとも言います。

 

美食家って何をもって美食家なのかって話ですが、贅沢な食材ジャブジャブ入れれば大体この名前になります。

美食ってのは、贅沢な食材の事ではないと個人的には思うんですがね。

今回のテリーヌはフォアグラ、鴨、セップ、トランペット、ピスタチオです。

4月から私の独断と偏見でテリーヌ類を限界まで減らしてました。そんなにテリーヌばっかりあってもしょうがないだろうと。

シャルキュトリーとはテリーヌだけじゃないよ、という事で他のカテゴリーを充実させ、やっと出そろったところで、新しくテリーヌのルセット起こし直してます。

 

今回のルセットはレストランで出していたものとほぼ同じだと思います。

思います、とか、ほぼ、というのはレストランでテリーヌ作るときは分量なんて塩分の計算の時だけで他は全く測ってないからです。

もっとフォアグラ入れないとダメだ、とか酒をドバドバ入れようとか、最後の仕上がりの味を妄想しながらやってますので、分量や原価なんてどうでもよかったんです。

そもそも一回作ったテリーヌは二度と作りませんし。

 

しかし、ターブルで売るとなると、私以外のスタッフが作らなければいけませんし、ブレてはいけません。

5〜6本作るのとは訳が違うので、原価が100円違えば収支構造が大きく変わります。

まあ、会社としての製造業や小売業の論理からすれば、当たり前の話ですけど、町場のレストランという場所は論理や常識よりも感情や自己満足が勝る事をヨシとするのが零細個人店なのです。

そこは分けて考えないとダメだ!ということに最近やっと気がつきました。

 

780円で明日、6月1日から発売です。

これは安くて旨いテリーヌです。

準備出来次第、東急ベルでも宅配可能になります。

 

 

 

 

 

 

2020年05月28日

刺さる人には刺さる話

上京する前、地方都市で今は亡き師匠の元で働いていた時、ありとあらゆるモノを手作りしてました。

いや、させられてました。

前にも書きましたが、例えば賄いのうどんも蕎麦も手打ちだし、餃子の皮も手作りです。

休みの日は私が自宅に糠床持って帰って厳重に管理。

営業に使うスモークサーモン用のサクラのチップは夜中に公園に忍び込んでノコギリで枝を切り落として乾燥、細かく切ってチップにするというグレーゾーンではない完全なる違法行為。

冷凍のイチゴピュレなんて買うわけもなく、旬の値段安い時に一年分買って、朝から晩まで3日間ヘタ取りしてミキサー回して牛乳パックで冷凍。

ベーコンも漬物もキムチもアンチョビも味噌も豆板醤も豆腐も全部手作りです。

あの頃があるから今の変な私があるのです。

 

さて、上京してからは空気が悪くて作る気にならなかった梅干しを、ここ湘南の潮風で復活させようと思います。

私の梅干は師匠直伝、男らしい男梅です。

師匠は梅干しのあらゆる工程にこだわりましたが、中でも干し方には異常なこだわりっぷりで、風向きや日の当たる方向など干し方が甘いだけで殴られました。

しかし、その完成品は芸術的でそれはそれは美しく、三年モノは絶品でした。

私が生きている間に、あんな梅干しが仕込めるだろうか…

多分無理です。

到達出来ません。

 

 

とりあえず自宅のある鵠沼ならば気候的に同じように出来るだろうと踏みまして、今年は張り切って仕込みます。

 

作り方知りたいですか?

作り方ここに書くのはいいんですけど、梅干しのチャンスは本当に短く、レシピ通りになんていかず、とにかくお天道様との対話が大切ですので、私のやり方見てから始めてもすでに遅い。

そもそも最近赤紫蘇が売ってないですよね。

売っててもすぐになくなって手に入りません。

今年は梅雨入りが早そうなので、早く塩漬け始めないと梅雨明けてしまう気がします。

刺さる人には刺さりますが、梅干しは哲学です。

 

2020年05月26日

東急ベル

サルースオンラインというサイトでウチの商品が買えるようになりました。

 

今のところ3品だけですが、すぐに増えていく予定です。

 

https://shop.tokyu-bell.jp/shop/salus/app/catalog/list/init?headerSearchCategoryCode=salus&searchWord=%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AA%E3%82%AE%E3%83%8E&searchMethod=0&searchMode=header

 

当たり前ですが、ご自宅までお届けになります。

東急沿線の皆さま、よろしくお願いします。

 

2020年05月25日

荻田さんとの対談記事

全く異ジャンルの人と話すと、自分の思考や思想が研ぎ澄まされます。

私が面白そうな人だなぁ、会って話してみたいなぁ、という人には大体今までお話しする機会が得られました。

自然栽培農家、アイヌの人々、マタギ猟師、罠師、サバイバル登山家、そして冒険家。

 

荻田さんは世界的にも珍しい北極専門の冒険家です。

なぜ北極なんですか?

というのは愚問です。

そんなこと聞いても北極の魅力は本人にしかわかりませんし、言葉で語れないから毎年行くのです。

なんで和食じゃなくてフランス料理なんですか?という質問されると言葉に詰まってしまいます。

全く異ジャンルの2人が対談して話が噛み合うのかという心配はありませんでした。

冒険と料理、私の中で共通する課題があると感じていた事を荻田さんに聞いてみたかった。

Googleアースで地球の隅々まで画面上で見ることが出来、エベレストは観光登山になり、未開の地という概念がなくなった現在だからこそ、冒険という行為の意味合いは逆に強い。

新しい料理の発見は新しい天体を発見するより難しいと言われる料理界において、我々料理を表現のツールとしている者は、この先何を目指すのか。

冒険も料理も空白地帯など存在せず、あらゆるモノコトがやり尽くされた冒険と料理という既に手垢にまみれてしまった世界に新たな価値をみつけられるのか。

ということです。

 

荻田さんは北極というフィールドのおいて、従来の概念とは距離を置いて無補給徒歩、手作りのソリ、手作りの毛皮服など、最新装備に頼らず自作することで、人間と自然との間に邪魔している文明を一枚一枚剥ぎ取って、より厳しく深く一匹の人間として氷の大地に挑んでいます。

私の場合、自分が生態系の支配者として料理をするのではなく、鹿や猪をこの手で撃ち殺し、畑を耕し、微生物やバクテリアの力を借りながら料理をする事でエコシステムの中に少しでも入っていきたいと考えるようになりました。

荻田さんと私はほぼ同年齢、やはり足りないものがなんなのかわからなかった世代なのです。

かたや北極で顔面凍傷にしたり白熊に襲われないとわからないことがあるし、かたや登山者に白い目でみられながら射殺した血塗れの鹿を担ぎ下ろす事をしないとわからないことがこの世にはまだまだあるのです。

 

だからこそ、世界は美しい。

 

https://media.fringe81.com/n/n7c2184c3d8ff#mgEGo

 

 

 

 

 

2020年05月24日

全国一億3000万の

エスニックソーセージファンの皆様。

またこの季節がやってきましたね。

 

個人的にイチオシのソーセージ、エスニックです。

個人的な思い入れが強いため、何度も試行錯誤して春雨やナンプラーやミント、コブミカンの葉っぱを肉に練り込んで仕上げた、フランス料理から見れば邪道極まりないエスニックな感触しかしないソーセージです。

邪道ですが、旨いのは正義です。

残念ながらこのソーセージは旨い。

これをお蔵入りさせるほど私は原理主義者ではありません。

そもそも、ターブルオギノとはこういうオリエンタルなことをやるためのブランドだったじゃないですか!

正直、毎年出してますが、イマイチ売れ行き悪くて引っ込められてました。

多分、告知や宣伝などの販促活動が出来てなかった!と、人のせいにしてみたくなるほどにこのソーセージは傑作なのです。

来月から発売しますので、しつこくFacebookやインスタでも何度も何度も取り上げて参りたいと思います。

儲かるか儲からないかで言えば、手間も原価もかかるので儲からないんですけどね。

 

 

白潮って言うんですね。

私の自宅近くの海が凄い色してます。

 

エメラルドブルーというか、グリーンというか、とにかく凄い色です。

赤潮が毎年発生してましたが、今年は白ですか。

透明度が高い訳じゃなくて、濁ってます。

 

とにかく凄い色しててサーフィンする気にもなれません。

 

2020年05月22日

NGワード

YouTube 蒲郡 荻野伸也

 

で検索しないでください。

だめですよ、絶対。

2020年05月21日

フルール・デ・クールジェット

綺麗な花が咲きました。

ジャック・マキシマンを思い出します。

 

当たり前ですがクルジェットには雄蕊と雌蕊があり、雌蕊は実が付きますが、雄蕊は花だけです。

実付きのクルジェットの花の中に詰め物をしてローストしたりフリットする料理が南仏からイタリアにかけてあります。

モナコのルイキャーンズでは雄蕊ベニエにハーブ塩振ったのがアミューズでしたっけ。

この花を料理に使おうと思った料理人は絶対に畑に出てます。畑で雄蕊食ってみたら美味いからキッチンに持って帰ろうと思ったはずです。

 

 

ファーム・トゥー・テーブルという概念を世界一体現しているのはニューヨークのダンバーバーですが、日本では産地直送とか地産地消みたいな勝手な解釈になってますね。

そんな解釈はただのカタカナアピールだけで、中身空っぽの事が多い。

畑とテーブルが直結する事や生産者と料理人が直接つながるのが目的などではなく、畑から料理が始まっているのがファームトゥーテーブルの概念です。

生産と加工の役割分担の境界線が曖昧で、生産者で料理人、料理人だけど生産者みたいな事です。本当に旨いものを知りたい、作りたいと思うならば畑で野菜を作り、家畜を自分で育て、鹿の美味い仕留め方を料理人として考えないと絶対に到達出来ない領域がある事に気がつくかどうかです。

逆に言えば、生産現場で常識とされていることが、料理現場から見れば改善すべきと補い合える関係性でもあり、レシピには書けない深い部分で食材と料理とはどうあるべきかを考える事です。

ダンパーバーこそがその代表で、アメリカのフランス料理を通して世界を見ています。

ブリアサヴァランの美味礼讃と同様に、私はダンバーバーの本を読んでるかどうかで料理人を区別してます。

まあ、ほとんどの料理人は読んでないと思いますが。

 

 

 

2020年05月19日

暇なりに忙しくて

ブログも書けません。

 

雑草との戦いは想像絶するものです。

 

ヌイてもヌイても元気。

まるで国見さん夫婦みたいに絶倫です。

 

そして忙しい元凶はコチラ。

 

ウチの次男が畑デビューしましたが、下手に立てるようになり、危ないったらありゃしない。

 

誰に似たのか、どこでも猿みたいに登りたがる生まれもってのクライマー気質に溢れており、階段でも椅子でも坂でも昇りまくり、そのうち頭から落ちて大仁田厚みたいに血を流すまで続くのでしょう。

誰に似たのかなんでも口に入れるので、知らないうちにミミズやカエル食っててもわからず、そのうちゲロ吐いてバッタが出てくるまで辞めません。

そんな野性を差し引いても公平かつ客観的に見て、圧倒的に可愛い。

公園にいる他の子が不憫に思えて仕方ありません。

ジャニーズに勧誘されても入れませんし、CM出て欲しいと言われても、相手役が石田ゆり子でないと納得しません。

私は山野井泰史やアレックス・オノルドみたいな変態アルパインクライマーになってほしいのです。

いや、服部文祥さんのような野生動物人間か。

 

それにしても生まれて2年間というのは、とにかく面白いですね。服部さんは子供は山だと言ってましたが、その通り。とにかく予定調和などなく大自然そのもの。自然を感じる為に山に鹿殺しになんかいかなくても、ウチには二頭も野生動物が居ます。

2歳までは夏の胡瓜みたいにドンドン伸びていきます。

最近は私とお風呂に入っていると私のチンコに興味があるようで、アウ!、と私のチンコを指差した後、自分のチンコを、コウ!と指差します。

おそらく、オトーサンのチンコよりボクのチンコの方がスマートでシンプルでクリーンだね、と既に相対的な価値観、清潔感を備えているのでしょう。

 

残念ながら、オトーサンと同じ天パーなのですが、なんとカーリーヘアーが似合う愛くるしい顔立ちだろうかと思います。

きっと伸ばしたらモデルのマーシーさんのようにオシャレに見えるのでしょう。

天然と養殖を比べれば圧倒的に天然の方が価値があるわけで、わざわざ床屋でパーマする金持ちの道楽とは訳が違います。

そんなことしなくてもパーマは天然、天然は言い換えればオーガニック、生まれ持ったオーガニックカーリーヘアなのです。

 

ウンコするときは遊んでいても動きが止まります。

我想う故に我あり、とデカルトのような難しい顔で深く考えているのでしょう。

 

とにかく、こんなのが2匹、そして猟犬にもならないようなただ吠えるだけの駄犬がいるので暇なのに忙しいのです。

 

来月からレストランどうしますかね。

変に里心ついた犬みたいになってまして、夜遅くまで仕事する生活に戻れるのか…

今のところの候補としては、感染予防で滞在時間短くするために私ともう1人くらいで切り盛りするクイックフレンチ定食屋です。

店名は、

いきなり!俺のフレンチオギノ

かなぁ。

 

2020年05月17日

いゃ〜、残念

 

 

間引きのズッキーニとニンニクの芽、新ニンニクのソテーサラダ。

プランターで育ったタイムの香りも添えて。

 

間引きのズッキーニって、こんなにクセが無くてサクサク美味しいんですね。

これはこれで旨い。

ニンニクの芽と新ニンニクはワンセットで、新ニンニクは軽く焼いただけで甘みすら感じるほどで、辛味も軽いのでガツガツ食べられます。

 

仔羊のローストにこういうガルニ付けたら最高ですわ。

こんな料理を出すことは出来ないのかもしれませんね。

 

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