2020年04月23日
シュークルート
さて、ターブルオギノにシュークルートが登場してます。
キャベツは佐々木さんの雪下キャベツを3週間塩漬け放置発酵させた池尻謹製ザワークラウト。
ザワークラウト自家製してる店ってあります?
昔、アルザス人のベルナールという友達にザワークラウトの作り方を教えてくれ、と相談したら、お前はバカなのか?
と、鼻でわらわれたのです。
なぜだ!俺はアルザシアンのザワークラウトが知りたいだけなのに!このクソ野郎!
と、喧嘩した思い出が。
ベルナールが私のことを馬鹿なのか?といったのは本心からであって、そして私は世間知らずの本当の馬鹿だったのです。
ザワークラウトに作り方も何もなく、ただ切ったキャベツに塩して落とし蓋して屋外に置いておくだけなんです。
夏なら5日、冬なら10日。
たったそれだけ。
なので、ベルナール的に
作り方も何もない、そんなモノ聞くな、サロップめ、
ということですが、なぜ腐らないのか?普通に考えて腐るだろう。
除菌と殺菌が当たり前、人間が生物としてエコシステムから離脱した後に産まれた私世代の料理人は本当の食の現場での経験が圧倒的に足りず、発酵と腐敗の違いがよくわからなかった。
加工した野菜を常温でほったらかしにすれば、私の場合は腐るという概念しか頭になかったんです。
塩とpHと温度と菌とバクテリアの絶妙なバランスによって、モノによっては発酵し、モノによっては腐る。
発酵も腐敗も微生物業界の中では違いはありません。同じ営みが人間にとって有害かどうかの違いだけなのですが、そんな事も理解するまでには、そこから更に長い時間が必要でした。
最初にあのキャベツ食べてくれた人は偉い。
ターブルオギノで出しているザワークラウトはもちろん発酵後に加熱して止めてます。
そうしないと真空パックした後も発酵続けて爆発しますし、そもそも殺菌します。
前置きが長くなりましたが、レストランで出していたものと同じものが店頭に並んでおります。
これも食肉製品がガッツリはいってますので、惣菜ではなく食肉製品になります。
食べ切りサイズと大容量パックのご用意あります。
品川店、渋谷フードショー店にて発売してます。
淳也さんがマスクして買いに行ってくれるとか?
プラ売りは一人前、パック売りは2人前となってます。