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2020年02月15日

綺麗さっぱり無くなりました。

親子の鹿を発見。

さて、あなたはどちらを撃ちますか?

サザエさんは小鹿を撃つ、と。

なぜなら美味しそうだからだ。

 

より多くの肉が取れる母鹿を撃つ、というのも一つの考え方です。しかし、母がいなくなった小鹿はその後生きていけないかもしれない。

小鹿を撃ちとった後、しばらく母鹿らしき鳴き声が響いていました。

子供を殺した私を責める泣き声です。

 

 

もも肉、ロース、ヒレはソテー

バラ肉はコンフィ

カタと首、スネは赤ワイン煮込み

その他端肉はパテ

背骨や大腿骨などは煮込みのベースとなる出汁

皮は解体場のおじさんにあげました。

循環器系の内臓はパテになります。

運ぶ際にどうしても消化器系は重くて無理だったので、腹割って取り出して埋めました。

今頃は跡形もなく猪やカラスや微生物の循環の一部となっているはずです。

 

今日で本州の狩猟期間が終わりますが、山梨県はあと1ヶ月ありますので、経験値上げるべく山に通います。

山で出会ったハンターのおじいさんは獲物を全て自前で保存食にしているとの事。

そして業務用冷蔵庫なんて持ってないという。

どうしてるんだろう、と思ったら子供の頃は冷蔵庫なんてなかったからそれなりに知恵絞って一年分の保存食を作るんだとか。

そんな事を根掘り葉掘り伺って、なるほどそうか、と。

ヨーロッパ系の保存食であるシャルキュトリーを極めたいと今までやってきましたが、日本における野獣肉の保存食に猛烈に興味が湧いてきました。

 

 

仔牛のセルヴェル

バターソースには何種類かあって、焦がしバター業界にもいくつか段階があります。

クラリフィエ→澄ましバター

ムッサン→ビールの泡のようなムース状のバター

ノワゼット→榛色まで加熱したバター

ノワール→バター概念を完全に通り越した焦がしバター

 

仔牛の脳味噌に使うバターはノワールです。要するに真っ黒になるまで焦がしたもの。

白子はノワゼットに留めます。

焦がしバター業界的にノワゼットが大半を占めており、ノワールを使うことは現在ほとんどありません。

元々が脂肪の塊の脳味噌に油脂を合わせるあたりで矛盾してます。

矛盾は百も承知の上で、古典では焦げた香りを出した油脂に強い酸味を加えるのでしょう。

逆に油脂を使わず、薬味程度では脳味噌の真価が発揮できないのではないか。

 

白子との圧倒的な違いはここにあります。

ビジュアル、味わい共に似たような感じですが、かたやタンパク質かたや脂肪なのでバターの焦がし具合で脂っぽさを感じさせてはならないのです。

 

昨日、四谷の猫コーヒー屋さんが悶絶していましたので、これはこれでアリなんだと思います。

そして

今日の賄いは

シャケ炊き込みご飯

豚汁

鰆の南蛮漬け

でした。

いやー、満足満腹。