2020年02月11日
イタリア仔牛のセルヴェル入荷しますぜ。
若い人はもはや知らないと思いますが、80年代狂牛病という牛の病気が発生しまして、牛の骨髄や脳味噌などは流通禁止になりました。
国産牛に関して個体識別番号を基にした全頭検査とトレーサビリティが徹底されたのは、これがきっかけでした。
おいおい、そんなモン食って大丈夫かよ、って真っ当なご意見ありますが、そこはご心配なく。
正規のルートによる仕入れで、既に安全宣言されているイタリア産の仔牛脳です。
食用の特定危険部位としては脳、リンパ節、骨髄がありますが、リンパ節はリドボーとして既に輸入されてます。
モワルと言われる骨髄料理は日本であんまり人気ないので、あまり口に入る事は無いでしょう。
今までは芝浦経由の豚の脳味噌でやってましたが、やはりここは本物の牛でしょう。
今週末からいきます。
脳味噌は日本では馴染みのない食材ですが、ヨーロッパではメジャーな存在。
スクランブルエッグに脳味噌入れたり、羊の脳味噌のサンドイッチなど色々あります。
脳味噌の組成は半分以上が脂質なので味がどうこうと言うよりも食感と香りですね。
サザエさんが白子と脳味噌の食べ比べしたいとか?
今日のテーマは北イタリアです。
馬のカルパッチョ。
塩して寝かしてあるので、水分が抜けて締まり、ネッチョリ感アップしてます。
これにパルメザンではなくブリードモー乗せたサラダが今週末のオヌヌメ。
ラザーニャ。
バロティーヌの端材使ったポモドーロです。
実は私、元々はイタリア料理志望だったのです。
アニキが中学生の頃、私は小学生3年生でした。
そのアニキが隣町のイタリア食堂なる場所に行ってきたぞ、世の中にはラザニアという旨い食い物がある事を知ったぞ、良いだろ、ブハハハハ!
と、まだ1人で電車に乗ったことのなかった私はそれはそれは羨ましく、隣町のイタリア食堂なるものが、海の向こうの外国かと思うほどの憧れる場所になりました。
その頃はネットなどなく、ラザニアとは一体何なのか、どんな味がするのか、甘いのか塩っぱいのかすらも、全くわかりませんでした。
寝ても覚めてもラザニアなる食べ物の事が知りたくて知りたくて堪らず、餡掛けスパゲッティしか食べたことのない田舎の先生に聞いても知ってるわけもなく、図書室にイタリア料理の本はない。
チンコとウンコの事しか頭にないような小3男子がイタリア料理についてウジウジ考えているなんて知れたら、親になんて言われるかわからないような学歴偏重の時代でしたので、悶々とした日々を過ごしまし、ついにラザニアがなんなのかを知ったのは2年後の5年生でした。
ただしかし、このラザニアがどんなものかを簡単に与えられていたら今の仕事はしてなかったでしょう。