2019年11月02日
料理通信12月号
ここに…
こんな特集記事。
そしてここに異物感しかない2人。
湘南国際村、阿寒湖、湘南ティーサイトなどなど、or wasteでゴソゴソやってきた懐かしい写真もありますね。
他にも岩手の遠野、青森の大鰐でもライドイベントやりましたね。
今回の講演はその中間決算みたいな感じです。
これらの活動は私のライフワーク。
ライフワークというとカッコいいですけど、本音は料理人の本質的な存在意義とは何かを探す旅でした。
要するに、俺たちって何のために存在するの?誰の役に立ってるの?
という根本的な問いです。
お客さんにお金払って来てもらってやってますけど、私は私の存在を確かめるためでした。
料理人は食材がなければ何もできないのに食材を作り出す事、作り出されるプロセスには無知で、ある意味で無関心、他人事でした。
それは生産者の仕事であって、料理人はお客さんであり、市場の魚にアレコレ注文つけたり、真空パックの塊肉を切り出す所からが仕事であって、自分で作ったり獲った食材でもないのにあたかも自分の作品、表現だとしてきたのです。
生産地に取材や撮影で伺い、農家さんや漁師さんと話す機会が沢山あり、
ヘェ〜、そうなんですね、ほほう、知らなかった〜、ありがとうございました。
と、ゲスト扱いのやりとりして東京に戻ってくると、なんだかケツの座りが悪く、猛烈に恥ずかしくなりました。
私は料理の本質を知ろうとせず調子に乗っていた。
とにかく私は若くてバカだったのです。
そんな悶々とした20代後半を送って、自分なりに一次産業と連携したテリーヌ屋やったり惣菜屋やったりスローなデリカフェやったりした後、4年ほど前にパタゴニア・プロビジョンとコラボしたのです。
敢えてやらなくても別に良いようなことに時間とコストをかけてやってきたからこそ見えてきたモノやコト。
畑やったり狩猟に関わることで、食べ物の仕事人としてのゲスト要素を少しづつ排除して自分事としていきたい。
そうすれば、少なくとも買い手目線ではなく同業者としての目線で話が出来るのではないか。
これは私の中でとてつもなく大きく、価値がある事。
オーガニックとは、ヘルシーとか安心安全という自分志向ではなく、作る農家の健康や土壌の健全性、持続可能な社会作りという他者志向であるべきです。
生産者と健全な環境がなければ料理人は成立しない、オーガニックは生産者と環境の持続的な営みになくてはならない。
私なりに見えてきた料理人の存在意義とオーガニックというテーマを軸に据えてお話しさせて頂きたいと思っております。
当日はプロビジョンやクルックの素材を使った弁当を予約でご用意します。
ちょっと弁当についてここのところ考えるのですが、弁当ってなかなか面白い宇宙がありますね。
200個か300個かわかりませんが、気合の入った弁当を作ってお持ちしますね。