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2019年10月31日

大器晩成型テリーヌ

1ヶ月ほど前に作った猪のテリーヌを出していきます。

作り立ては大して美味くも不味くもなかったなんて事ないテリーヌでした。

教本には書きませんでしたが、作ってすぐに出すテリーヌと熟成タイプは作り方が根本的に異なります。

熟成は時間の為せる技であり、軽い発酵がパック内で行われ、ちょっとまろやかな酸味が出てきます。これはターブルではヤバくて出せません。

年を取って良い感じになってくるという、まさに石田ゆり子のようなテリーヌですが、人間に酸味やエグミが出てくるところとか、目の届く行動範囲でないと人間的に危ないというのはわたしにもピッタリ当てはまります。

不惑の歳を迎え、惑わないというより、今更カチカチの銀行員やコチコチの公務員になれるわけがないからゆる〜いコックでやっていくしかないという惑えない年齢になってしまったから、とりあえず続けてなんとか生き残ってるね的な私のようなテリーヌ。

私もこれからジワジワと旨みのある男になるはず、と期待したい所。

途中で腐らなければいいのですが。