2019年09月16日
そろそろ決めなくてはいけません。
散弾銃にも色々タイプがあります。
上下二連銃
水平二連銃
ボルト式
自動銃
ポンプ式
などなど
西部劇に出てくるのは大体水平か上下の2連銃で、スティーブンセガールがぶっ放していそうな前後にガチャっとスライドさせるのはポンプ式散弾銃です。
それぞれに良し悪しがあり、狙う獲物の種類によっても変わります。
私の場合、鹿と猪の四つ足哺乳類狙いであわよくば鴨キジの二本足もやりたいという事で取り回しが良く、装填もやってくれる連発式の自動銃でしょう。
服部文祥さんは
ボルト式一択だな、東出君も自動銃から結局ボルト式にしたんだよ、だからお前もボルト式だ。
と、ハードボイルドなボルト式を問答無用でオヌヌメしてくれましたが、初心者にはハードルが高い。
服部さん、ビビったな、とバカにしないでください。
先日の射撃試験も通ったので、この後は鉄砲屋さんに行って銃を決めて予約し、予約票持って警察に行き、最終的な許可をもらえば手元に銃が来ます。
今年の狩猟期間には間に合いますね。
ちなみに狩猟に行くことを店の宣伝にするつもりは毛頭ありません。自分の思想の骨格に肉付けしているだけの事です。
ジビエ料理を極める事と狩猟を極めることは全く別次元の世界です。
自分で撃った=旨い
ではない。
サーファーが自分で理想のボード削ったり、ロードの選手が自分でフレーム溶接することはライディングやペダリングの技術とは別次元のベクトルが存在し、そこに労力と手間かけるより練習した方が道は極まります。
しかし、付随する全てを自分でやってみるという体験は本来の目的に対して直接的な影響は少ないとしても深い考察と思考を与えてくれるはずです。
一般論として、散弾銃持った料理人が撃つものが素材としてライフルを持ったプロのハンターのクオリティには程遠い。
手間と時間と手続き考えたらやってられません。だからこそ分業体制をしっかり敷いて区分けする事で効率よくレストランで状態の良いジビエが出せるのです。
そもそも、これは業界的にグレーでタブーでしょうけど、仮にシェフが鉄砲持って狩猟に行って獲れた鹿なり鳥なりをそのまま店に持ち帰って料理して食べさせる事は違法です。
地域の認可を受けた解体場を経由するか、ターブルオギノのような加工食肉製品として処理するための特殊な許認可が必要なんですよね。
今回の猟銃所持許可から狩猟免許取得で許認可関連にはかなり敏感になりました。
ある種、私は公安の監視対象となった為、知らなかったでは済まされない厳しい規制と制限が設けられており、狩猟関連に限らず違法行為すれば今までよりも厳しい処罰とペナルティが課せられます。
それでも単純に自分の追い求める思想とテーマを深めるためにレストラン料理からシャルキュトリー 、デリ、そして畑と狩猟へと遡っていますが、川上から川下まで自分の身体で追経験する事の大変さ、煩雑さは現在の成熟しきった消費社会を支える完全なる分業体制とは一体何か、を当事者として、原因側として内側から考えるヒントになりました。
人口が増え続け、青天井に経済成長することを前提に作られた社会体制は少子高齢化や天災などの想定外の事態に柔軟に対応出来なくなるほど肥大化し、自分が食べるものが一体どうやって口に入るのかすらわからなくなるほど分業化して、どこかがほつれると一気に崩れてしまいそうな脆弱性を抱えています。
料理と屠殺や殺生の間には深い溝があり、スッパリと切り離されているからこそ料理文化は発展したと言えるし、この溝のせいで食材に対するイマジネーションが欠落していると言えます。
食環境サイクルを紐解くカギがここにある。
色々一通りやり続けて、やはり取り組むべきはフードロスとオーガニックなのです。