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2019年09月12日

GCG

https://store.tsite.jp/shonan/event/cooking/9489-1547220908.html

 

ジェントルマン・クッキング・ジム開催。

施設側からの告知です。

東京の皆さんにはあまり関係ないですが、レシピなんてメンドクセーという湘南エリアのジェントルマンの皆様、一緒に楽しく男料理をしませんか?

 

 

 

山鳩のロースト

最近、私の思想の話が多くてウザいので、料理の話します。

 

鳩のローストはメニュー名は同じですけど毎回毎回試行錯誤の連続です。

焼き方は大体固定出来ましたが、ソースのとりかたを変えました。

 

ジュという考え方があります。

英語にするとジュースです。

シャバいソースをジュとしているイメージがあるかもしれませんが、ジュとはそういうことでは無い。

煮詰めるだけでソースになり得る液体のことをジュと言い、

煮詰めただけではソースにならないのがフォンです。

フォンは煮詰めただけでは旨くもなんともありません。

煮詰めただけでソースになるということはエキス分が豊富で、クリアな液体でないといけません。

鳩のローストに添えるジュはとてもシンプルです。

ローストして肉を外した鳩の骨を細かく切ってじっくりニンニクと炒めます。

鍋底に旨味がこびりつくようにゆっくり焦がさないように。

こんがり茶色になった鍋底こそがジュのモト。

ここにコニャック、赤ワイン、フォンドボー入れてサッと煮詰めます。

トロリと濃度が出たら網で濾します。

その中で内臓を煮てバター入れたら完成です。

骨を煮込む時間は去年の半分、ごく短時間です。

しかし、炒める時間をしっかり取る事でエキスを凝縮させ、臭みと雑味を飛ばします。

仕上がったソースはかなり軽くて素直な鳩の味わい。

雑味がないので深い黒色してます。

フランス料理の頂点に君臨し続けるジビエ料理はソースが全てであるとも言えます。

そこに妥協したくないので、少しお待たせしますが、キチンと作らせて貰います。

射撃試験

大井射撃場にて射撃の諸々でした。

 

これが最後の試験となります。

それにしても、人生初の射撃です。

まあ、普通の人は鉄砲撃ったことは無いでしょう。

山の中にある射撃場に行き、車を降りた瞬間に度肝をぬかれます。

物凄い轟音、あたり一帯に漂う火薬の匂い。

こんなにデカイ音がするんですね。

かすかに、来てはいけないところに来てしまったという、意味不明な感覚に襲われました。

まずは座学を小1時間ほどやり、銃の分解と結合、細かい取り扱いや弾の勉強。

 

いよいよ実際に撃ってみます。

1ラウンドで25発。

 

山をくり抜いた射場で、クレー射撃をいきなりやります。

オレンジ色に見えるのは粉々になったクレー。

クレーとはフリスビーみたいに飛んでいくお皿ですね。

順番回ってきたら、ハーイ、と声をかけると地下から向こう側に飛んでいきます。

ゴルフの打ちっ放しみたいな打席も一発づつ横にズレていくのがルールなので微妙に角度や方向が変わり、クレーの飛び方もあっちこっちと変わります。

これを狙って撃つのです。

結構難しい。

練習ではほとんど当らず。

おいおい、ヤバイだろ。

それにしても迫力が半端ない。

音も耳栓しないとおかしくなります。

射撃の反動がメチャンコ大きく、お陰で右肩には大きなアザが出来、右頬も軽く腫れてます。

そして、とにかくなんだかよくわかりませんが、心の底から怖いのです。

銃を撃つという単純なことが恐ろしい。全く楽しくない。どちらかというと非常に不快です。

この感覚は何だろう。

 

呆然としていると、次のラウンドはいきなり試験です。

試験は25発中、3発当たれば合格。

 

やはり本番に強いボクちゃん、25発中、17発命中。

普通、こんなに当たらないようですが、全く嬉しくもなく、楽しくも無い。

 

ラウンジに偶然、岩城某一さんが練習にいらしてて話しかけられ、しばし談笑。

完全にカタギに見えません。

某一さんはストレス発散に来るのだとか。

クレー射撃の一体何がストレス発散になるのだろう。

もや〜っとした不快な感情しか私には残っていません。

慣れれば楽しくなるのだろうか。

慣れるって、一体何に慣れるのだろう。

慣れたく無い気もする。

いつもビビっている方がいいような気がするし、私は引き金引く事に喜びは見出せない。

多分、私は射撃行為が目的なのではなく、生き物である獣を殺すという事のために射撃をし、

その目的に対して圧倒的な暴力を手に入れようとしている事に後ろめたいような、

恥ずかしいような気がしているのではないか。

私の意識には既に鹿やイノシシが想像上の射程に入っていて、それらを殺すことが更にリアルになったのです。

私は生き物、もっと言えば哺乳類を殺して食べるというシンプルな事に対して物凄くビビっているのです。