2019年07月18日
悲劇
史上稀に見る日照不足により、私の畑のズッキーニとナスが壊滅。
やはり不気味に沈黙していたナスは太陽が出てくるのを待っていたのでしょう。
ズッキーニは完全に雨にやられましたが、
サツマイモや里芋などの根菜はそんなこと知らん顔してスクスク育ってます。
ああああああ〜、アナタ達、ごめんよ。
という何とも言えない気持ち。
心機一転、ナスとズッキーニの畝を潰して耕し、草と蔓を緑肥にしてツルムラサキとキュウリを植えておきました。
ニュースでは天候不良で夏野菜が値段が上がる、家計を直撃!、もう大変!
ある地域で取れなくても別の産地から取り寄せれば市場はとりあえず回っていきます。
そこで頑張っても出荷出来なかった農家の絶望感は綺麗サッパリ切り落とされ、吹き出した血は家畜の断末魔の叫びと同様に蓋をしてなかったことになります。
その中でもなんとか出来て出荷された野菜達が高くなることは悪でしょうか。
天候不良で数が少なくなれば値段が上がり、天気に恵まれて数が多ければ安くなり、値段がつかないくらい沢山できてしまえば出荷すらもせずに畑に捨て置かれるか加工品に回されます。
ここに資本主義の限界があります。
お金とはある種、手間や時間を買うということですが、工業製品と違う自然相手の農業はコントロールできず、人間の都合などには完全に無関心です。
自然を切り開いて食べ物を作る農業に経済感覚を持ち込み過ぎれば誰もやらなくなるでしょう。
ある物をありがたく料理するというシンプルな事が最近は難しいと感じるようになりました。
料理人の仕事とは、一体なんなのでしょう。