2019年07月15日
陳先生は断言します。
家庭のコンロでは旨い中国料理は出来ませんねー。
圧倒的に火力が足りないねー。
との事。
世界の料理の東西で言えば、フランス料理と中国料理です。
フランス料理は弱火の料理で中国料理は強火の料理。
弱火にする事はほとんどありません。
超高温で一瞬で加熱して素材の良さを引き出します。
これは圧倒的な火力がないと不可能。
チンタラやると水が出てきたり、油っぽくなったり、食感が失われたりと良いことはほとんどありません。
陳さん風の正しい麻婆豆腐です。
ラー油と山椒がバシッと決まった仕上がり。
今日の賄い、陳先生に麻婆豆腐をお願いすることにしました。
なんと、ウチの賄いボックスには豆板醤、甜麺醤、豆鼓、XO醤まで揃っているではないか。
一体どうすればあのようなヘタレ肉豆腐モドキが出来上がるのかが不思議でならない。
うちのスタッフは全員知ってますが、私の賄いに賭ける情熱は半端ではありません。
変な料理は私がマジギレします。暴れます。
お客さんにはニコニコとうすら笑顔を振りまいて良い人ぶってますが、そんな人間ではない。
普段はスタッフを社員として扱いますが、賄い当番に関しては弟子として向き合います。
弟子と社員の違いとは?
極端なこというと弟子に人権はありません。
最近は手が出ることないですが、罵声や怒号、マジギレ当たり前。
そんなに怒ります?って周りが引くくらいキレます。
極端な事を言うと、料理人はお客さんより旨いものを食ってなければいけないのです。
でなければ、絶対いい料理を作れるようにはなりません。
旨いものというのは、リッチで豪華絢爛な贅沢な料理ではなく、ジャガイモが煮崩れずにしっとりと味と火が入っている肉じゃがであり、しっかりとしたコシを備えた手打ちうどんであり、ピンピンに適切に処理されてビシッと味が決まった野菜サラダなのです。
それらは全て先人達の知恵と工夫の結晶があるからこそ、今に残り、固有名詞として現在でも食べられているわけです。
だからこそ、名前のある料理に向き合う事は重要なのです。
今日は最高の麻婆豆腐をみんなで真剣に食べたいと思います。
麻婆豆腐童貞を捨てるなら、赤坂にある激辛麻婆に行け、なんなら新宿の某店なら同時にケツから火が吹くからそちらも同時に童貞捨てられるぞ、との事。
この二店でほとんど現地での体験が出来るらしいです。
私は辛いものがダメなので、もしも店が臨時休業したら、麻婆で私のアナルがガバガバになったと思ってください。
ウチの麻婆童貞野郎にはまだそんな本格的な料理を理解することすらも難しいので、とりあえず今週どこかで久しぶりにあの人にゲストに来て頂き、賄いで筆下ろしをお願いしようと。
そう、あの人が降臨します。
陳國斎先生です。
楽しみだなぁ。
だれか来ますか?
平日の16時半ですけど、