2019年07月04日
夏野菜のテリーヌ 完全版
ナス、トマト、ズッキーニ、ニンニクという構成要素が全部自然栽培野菜で揃うのはこの瞬間だけなのかな。
多分そうなると思います。
あと1ヶ月もないんじゃないか。
ナスとズッキーニは高知から
トマトは梅雨の無い北海道から
ニンニクは私の畑とオカンファームから
非常にストーリーに溢れた恩着せがましい料理となりました。
自然栽培が一般的に言われる旨いという価値観や主観がイコールではないということだけは断りながら、自然のサイクルに沿って料理を作ることがこんなにも難しいのかと再認識してます。
メニューありき、作りたい料理ありきでレストラン料理を考えるとき、そこに畑の都合は無視され、市場の論理で別の産地から買えば済む話。
今回の南九州の大雨で畑流された農家さんもたくさんいるでしょう。
先日スモモを送ってくれた鹿児島の私の弟子も畑がどうなるのか祈るような気持ちでしょう。
私は信頼する農家に対して最大限のリスペクトをしています。そんな農家は私を信頼して野菜を託してくれます。
だから、素材と農家に対してリスペクトしてくれるお客様をリスペクトします。
農家の血肉とも言える素材を組み合わせた料理を私が考える時、無限なる宇宙的な奇跡が凝縮した一皿にしなくはてはならないといつも感じます。
最近、料理人が偉くなりすぎました。