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2019年06月26日

金曜日

ブイヤベースです。

ある程度の人数がまとまらないと出来ないため、通常メニューにはなかなか入れられない料理の1つです。

 

魚介を煮込むためのスープドポワソンですが、白身魚のアラ、カニ、エビの頭、大量の野菜とトマト、白ワインというのが大まかな要素です。

これを鍋でひたすら炒めて炒めて水分を飛ばして生臭さを無くして行きます。

鍋底を敢えて焦がすのがポイントでして、本当に焦げるとダメなんですが、いい頃合いに香ばしく焦がし、後から入れるワインやダシ汁で丁寧に溶かし出す事で独特の風合いが出ます。

なんでも新鮮がいいと思いがちですが、スープは少し時間の経ったアラを使い、出来上がったスープは3日くらい寝かせるといい感じになります。

私の師匠はこれまた特別な作り方で、旨味ペーストみたいな炒め香味野菜とサフランのルウみたいなやつをあらかじめ作っておいて、それを冷蔵庫でカビが生えるくらいまで発酵熟成させてから魚に塗ってマリネしたりスープに隠し味として入れてました。

スープもヤバくなる直前で煮沸してアクを引いて冷ますという事を繰り返して味を深めていきます。

日本人的感覚からするとかなりギリギリ攻めたエッジの立ちまくった仕上がりですが、この感じはなかなか最近では出会えない独特の香りで私はこの感じがたまらなく好きなのです。

今回はこれに少し近いディープな世界をご紹介しますね。