2019年05月04日
本当は初カツオが美味しいのですが、
サザエさんにカツオを出したら近親相姦だの、
カニバリズムだの
と言われかねないので、
仕方なく近所のオーケーストアなるスーパーでサザエ対策食材を物色していたら、
まずアナゴとタラがありました。
いやいやいや、
アナゴさんは旦那の同僚だし、
タラちゃんは息子だからもっとダメ、
他に何かないのかと諦めかけた瞬間、日本海の丸々と太り脂の乗ったイワシと目が合いました。
ボクちゃん、サザエ向き。
と、言わんばかり。
よしよし、お前をマリネしてやろう。
塩と酢て締めてオリーブオイルに漬けました。
農家さんからビーツやら大根やら人参やら来てますので、その辺サラダにして載せますか。
ブーダンノワールも続行中ですが、
新しいヤツ仕込みます。
鴨、子牛のレバー、夏ミカン、グリーンペッパーのテリーヌ。
鴨とレバーは角切りしてモザイク状にしてあります。
夏みかんはウチのオカンが作ったものです。
というか、畑の金柑の横にデカイ夏みかんの木がありまして、自然発生的な出来なので強烈に酸っぱいのですが、これを薄切りして砂糖でコンフィにしてます。
それを細かくカットして肉に混ぜます。
そのままだと甘いだけのテリーヌになるので、グリーンペッパーでアクセントしてます。
ターブルオギノでもロングセラーな鴨とグリーンペッパーのテリーヌですが、その遥か上をいく奥行きのある仕上がりです。
今日マリネして明日火入れ、一晩寝かせて明後日から出します。
別にフォアグラとか豪華な食材使わなくても旨いモノが出来るところがシャルキュトリー の良いところです。
まあ、これがなかなか難しいのですが。
今、ターブルオギノの責任者やってるのが、昔レストランのキッチンにいたひょっこりはんなのですが、まだまだ奴はヒヨッコでしてオリジナルのルセットを起こして私に当ててくる迄には至っておりません。
基本的なことを押さえてしまえば、あとはセンスでどうとでもなるのですが、食べた経験、作った経験、失敗した経験がまだまだ足りないようです。
自分のセンスは自分で磨かないと、誰も磨いてくれませんからね。
私はなんでも
やらせて失敗させて叱ってまたやらせて考えさせる
の繰り返しが一番という考え方なのですが、もう古いのかな?
狩猟期間は終わりましたが、伊豆高原の農家さんの畑で乱暴狼藉を働いている輩がたくさんありまして、運悪く罠に捕まってしまいました。
二頭居ますが、湘南で綺麗に解体され、煮込み材は湘南でミンチになって煮込まれている頃でしょう。
ウチには焼き材が来てます。
ロース、ヒレ、モモ肉です。
子鹿なので非常に柔らかく、香りも優しい。
イルプルさんからもらったカシスがあるので、カシスのソースとしますね。
それにしても、綺麗に解体出来るようになったな。
骨を見れば下手くそかどうかすぐ分かります。
骨はブイヨンとって明日コンソメにします。
さてさて、私の狩猟免許ですが、遅々として進まず今シーズンにギリギリ間に合うかどうか。
この件、家族会議で議題に上がり、総理大臣から厳しい指摘をされてヘタレ野党枝野幸男的な立場の私は返す言葉もなくタジタジです。
乳飲み子のいる家庭に鉄砲があるのはおかしい、野蛮である、自衛隊は憲法に明記すべし、反対多数の住民投票は無視して辺野古移転は続行する、と言うのが総理の意向。
ははあ、総理のご意見もごもっともです。
総理は正しい。
どこまでも正しい。
では総理、銃砲店に鉄砲預けて狩猟の度に取りに行って終わったら預けて来るよ法案は如何でしょう?
うむ、それであれば仕方ない、内閣としても認めてやろう。
その代わり、わかっていると思うが、くれぐれも家でチビが真似するような残酷な武勇伝を語らぬようにせよ。
は!
と言うことで、総理に代替案を閣議決定頂きまして、なんとか免許取得の道筋が立った訳であります。
この法案を通すために牛歩戦術や積極的な風呂掃除、休日の炊事掃除、総理をカフェに行かせて乳飲み子の面倒見る戦術、オシッコの際は便座に座るなどの点数稼ぎに勤しみ、陽の目を見るに至った訳です。
トライアスロンの練習どころではございません。全く練習してないのがご理解頂けるかと。
この先は銃の射撃試験、所持と購入と同時進行で狩猟試験の勉強となります。
なんとか11月には間に合わせたいところですが、総理の突然の心変わり、政策の路線変更は世の常、無いとも限らないので戦々恐々なのです。
佐々木ファームの小豆でアンコ炊きました。
明日からこれを抹茶のアパレイユに忍ばせたタルトいきます。
ディナーでも出します。
小豆って、収穫してからが大変なんですよね。
乾燥させてサヤから一粒づつ取り出してゴミやカスを取り除き、よくない粒を選り分けるという面倒な作業が入ります。
大規模にやっていない農家さんの場合は特に機械化してないので全部手作業です。
大体は収穫して乾燥させておいたものを冬の閉ざされた期間に夜なべ的な作業としてされる場合が多いようです。
小豆に限らず、乾物は本当に手間がかかります。
無駄には出来ません。