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2019年03月13日

イノシシ

最近、アルバイトの不適切な動画や画像の投稿で炎上してますね。

弊社も気をつけなければ。

ダメですよ、へんな投稿しちゃ。

 

 

さてさて

 

鹿児島にいる私の弟子からイノシシが届きました。

農業やりながら料理やりながらハンティングするという、私と同じパターン。

どうやら、料理を突き詰めて考えるとこういうパターンになるんでしょう。

自然な流れです。

で、

せっかくなので、ウチのアトリエメンバーに解体の仕方をレクチャー。

 

さて、解体しますか。

 

 

27歳のメス。

体重は60キロほどか。

かなり脂が乗っていて肉はあまりついてなさそう。

そして臭いもキツそうだな。

何故か服を着ています。

家畜か、ペット?

 

各部位を外しながら骨の配置と肉の名称、フランス料理的な解体術を教えました。

 

先程のメスはマズそうなので、ウチのウィーちゃんの餌にすることにしました。

本当の鹿児島のイノシシは30キロほどの若いイノシシ。

肉は綺麗で匂いもない。

 

焼けるところは焼いて、後はパイ包みにします。

イケメン3号

私、長男に続き、またイケメンがこの世に降臨してしいました。

昨日、自宅に到着。

 

 

弥勒菩薩のような静謐な雰囲気でグリーンとパープルのオーラに包まれているような気がしてなりません。

というか、私にとっては阿弥陀如来か菩薩にしか見えません。

神々しい。

マライヤキャリーのような2オクターブ上の伸びやかな泣き声で歌も上手いはず。

すでにイケメンは決定的、ジャニーズ事務所に所属するよりはエグザイルに入った方が良さそうなアクティブな手足です。

頭が大きく、脳みそが一杯詰まっていそうだからお父さんと違って頭が良さそうなので大学に行ってZOZOタウンみたいな会社作って剛力彩芽みたいなかわい子ちゃんを連れてだろうと。

残念ながら、乾く事のないモテ男ですね。

 

 

 

2019年03月11日

パピーちゃん

将来、盲導犬になる為のワンワンです。

一歳になるまでの面倒を見るという

そんなボランティアをされているお客様が連れて来てくれました。

 

 

生後1ヶ月のラブラドール。

尻尾がちぎれるんではないかというくらいブンブンしてて堪らなく可愛い。

 

この子をお仕事に出す時にはどんな気持ちになるんでしょう。

寂しくて悲しいけれど、頑張れよ、みたいな心持ちになるのでしょうか。

 

Tシェフ曰く、煮込まなくても丸焼きでいけるな、肉はピンクだな、なんなら刺身でもいいけどな、との事。

食べちゃいたいほど可愛いって事を具体的に表現するとはそう言うことなのか。

さすがTシェフ。

2019年03月10日

縁起でもないKY本

出産の際、男の無力感に打ちのめされました。

何もやる事がない。

水!

と言われてペットボトルの蓋を開けて口元に持っていくか、

さすって!

と、言われて腰あたりを指圧するくらいが男に出来る精一杯です。

そもそも、男は出産に全く必要ない。

男という生物学的存在意義ってなんなのでしょうか。

カミさんが、あー、陣痛で痛いなぁー、と言ってる横でやることのない私はゴソゴソとカバンを探り、読みかけの本を出しました。

これから命が誕生しようとしているタイミングに、よりによってこんな本が出てきて、カミさん曰く

アンタ、どこまでもシュールな男だね…

との事。

 

産婦人科で出産待ちに読む本ではないです。

 

死生観の本ですが、ここに西洋思想の限界を見た気がします。

こうした死後の世界観や死の意味合いを問う事のある意味で無意味さというのはいつの時代も人々の関心事項であり、それが宗教的な連なりをもって語られる事が多いのですが、この本はそうした宗教的な死に対する考え方を排除して、あくまでも学術的に死の意味を問うています。

 

しかし、死んだ人に聞かなければ死後の世界の事はあくまで想像の域をこえず、さまざまな分野の知識を駆使し、理解度を深めるために図表を多用したとしても、ただのたとえ話にしかならず、死の意味を問うことは生きる意味を問うという逆説的な着地にしか到達出来ません。

 

アリストテレスからの形而上学はこの本では縮約されておりましたが、逆にそこからハイデガー、マルクス思想に至る哲学や難解な考察を書かれても頭の悪いわたしには理解不能なので、逆に良かった。

この手の本で避けて通れない項目として自らの手で生死をコントロールする自殺についての賛否、倫理的アプローチ、宗教的アプローチがあります。

倫理観についての西洋的な思想には全く共感出来ませんでしたね。

カミュは シ ーシュポスの神話 の中で 、 「真に重大な哲学上の問題はひとつしかない 。自殺ということだ 。人生が生きるに値するか否かを判断する 、これが哲学の根本問題に答えることなのである 」

と、言ってます。

自殺についての考察こそが哲学の真理なのかもしれません。

人は

なんで生きてるんですか?

と、言われて即答出来る人は少ないのではないか。

生きる意味を問うことは無意味です。

そもそも、西洋思想にはラビアンローズ的な人生は薔薇色で人生とは良いものでちょっと良くないことがあってもプラスとマイナスをならすと人間誰しもちょいプラスだよね、だから頑張ろうね的な思想があるように思います。

日本的に言うと、人生山あり谷ありですが、東洋思想、仏教的な宗教観からすると、人生は苦である、基本的に苦しいものであると言う思想があり、

四諦

してい

という4つの真理を説きます。

この世は苦しみであり、病があり、死があり、痛みがある。

私たちは欲しいものがあり、運が良ければ手に入るが、いつか失う。

人生とは全体としていいものではない。

こうしたいいものからの愛着から自らを解放し、失った痛みを最小限にするために無心の境地をめざすのです。

自己が存在するという幻想から解放することで何一つ失うものがないという状態、自己がなければ消滅するものもなくなり、死が恐ろしくなくなる、という悟りに達するのです。

だからこそ仏教において、幸福とは感謝の量に比例する、と考えられているのではないのか。

ありがとう、とは有り難いもの、有ることが難しいということです。

 

ある禅師は

時は整った。ではみなさんさようなら、ありがとう。

と言ってそのまま即身仏になっそうです。

これこそが仏教的な死の意味である様な気がします。

 

と、この本を読みながら出産に立ち会うという変態的な状況で、失う物のない悟りの境地どころではなく、動物的執着すらしてしまう子という存在を前に私は、この世の春を謳歌するダメな人間なのです。

 

 

 

 

 

ジビエのパイ包み

常連チームのお客様からイノシシと鹿肉をもらいました。

 

ご実家が猟をされている関係で冷凍庫に入ってるそうです。

 

さすがっすね。

 

私も早く免許とってそんなワイルドな家庭環境にしたい。

うちの息子達に鹿やイノシシの解体を教えるのが今から楽しみです。

 

 

で、どちらもミンチに挽いてフォアグラとパイ包みにします。

 

今日からです。

2019年03月08日

なんと!!!

本日の15時55分、息子2号が産まれました。

 

 

恐ろしく可愛い男の子です。

 

常連チームの皆さん、ドンペリ仕入れてお祝いに抜いてくれるのをお待ちしてます。

2019年03月07日

朝日新聞から

先日の食品ロスの取材の原稿が来ました。

細かいところを修正して返信します。

 

プロが書けば私の仕事人生なんて、たかだか原稿用紙4〜5枚です。

そんなちっぽけな私でも自分が、こうあるべきだ、と考え、シコシコとチマチマと行動したさまざまな取り組みを誰かが文字にしてくれるというのは、なんだか複雑でむず痒くて恥ずかしいものです。

 

 

今回の新書はアメリカ的な大量消費社会に一石を投じる本です。

全人類がアメリカ人と同じ生活をすれば地球があと7個必要なんだそうです。

いやいや、日本人と同じ生活しても4つくらいいるんですって。

アメリカ人も日本人も先進国の人間は原因の一部です。

 

 

私より若い世代にはそうした消費に対する意識変化の胎動を感じます。

私たち世代は産まれた時にはありとあらゆる物が揃い、なに不自由ない物質社会に生まれてきました。

高度成長期である戦後直後生まれの団塊の世代は物質的な豊かさを求めてローンで車を買い、銀行から金を借りて家を買い、ボーナスでモノを買いましたが、私たち世代は全てが足りていて足りない何かを渇望できない世代、言うならば

“渇けない世代”

なのです。それはそれである意味で不幸なのです。

ものづくり大国のメーカーはよくわからない余計な機能をつけたり、飽和状態の隙間になんとか余白を見つけて価値を作らなくてはならず、自給率は先進国でも最低レベルなのに毎年輸入するのと同じだけの食べ物を捨てています。

 

私よりも若い30代の皆さんは今までの消費社会に対して非常に面白いアプローチと高い意識でビジネスとしてそれぞれの分野で問題解決に取り組んでいます。

そんな世代の取材も沢山されたみたいです。本を読むのが楽しみです。

 

 

私はサステナブルという言葉が嫌いです。サステナブルということは現代には既に存在しません。

人間がなにかをすれば必ず何かを犠牲にします。

帰宅に車を使えばガソリンを消費し、エコ思想で乗り換えた電気自動車も通勤電車も発電のためのエネルギー負荷がかかります。

ならば化石燃料をやめて、全てが薪に戻れば山から木がなくなるでしょう。

電気がなければ2年で人類の70%が生きられず、もはや人類は生物ではなく電気製品となってしまいました。

究極のエコロジーは人類がいなくなることと言っていいでしょう。

 

全てが矛盾しています。

 

大きな矛盾をそれぞれに悩み抱えながらもできることを懸命にやる。

使えるものは大切に使い続け、無駄を出さないシンプルな暮らし、まだ食べられるものは様々な料理法を駆使して美味しく楽しく食べられるべきです。

 

そうした意味でも本来使われるべき言葉は”持続的”のサステナブルではなく、”責任的”であるレスポンシブルやレスポンシビリティ、パッと見えない何かに思いを馳せるイマジネーションではないかと思います。

 

朝日新聞新書、”大量消費社会”(仮題)は四月中旬刊行予定です。

是非。

 

 

 

アナグマは

コンフィにしました。

 

サザエさんの指示です。

 

全部サザエさんのせいです。

特選黒毛和牛

入荷してしまいました。

 

ウチの価格帯では難しいんですよね。

牛肉焼くなら最低でも250gは欲しい。

 

でもそんなデカく切ったら赤字です。

そもそも私はフランス料理のソースに和牛は合わないよ説を唱えているのでネガテイブです。

本当か嘘かわかりませんが、肉屋が泣きを入れてくるんです。

他の店でキャンセルされて行き場がないんですぅ

とかってね。

これは私にとってのキラーワードです。

なぬ?

そんなことする奴はどこのどいつだ!

けしからん!

 

と、まんまと乗せられて黒毛和牛のランプを6キロ購入しました。

 

マジで高い肉なので、ちょっとだけ追加料金下さい。

それでも銀座の接待用鉄板焼き一皿分より確実にコースとして安いです。

Tシェフにはアナグマをまさかの前菜にしてメインに和牛をドーンといってもらおうかな。

 

2019年03月06日

ジビエヲタクの皆様

今年は野ウサギが無くてすいませんでした。

 

去年は2月に入ってから夥しい量がきて横流ししないと使いきれませんでした。

 

 

今年はハンターさんから連絡無し。

まあ、こんなこともありますよ。

 

 

で、もう春のつもりで乳のみ子牛でもやるかー、なんて言ってたら、別のハンターさんから連絡あって、

アナグマとれたよ、どこにも持っていけないから貰ってくれ

との事。

わかりました、頂きます。

 

で、ゲンブツがここにあります。

画像は無し。

なかなかいい感じにヤバいです。

個体としては10キロほど、内臓と皮と頭外して4キロチョイ。

 

さてさて、これはどうしようか。

と、悩んでます。

明日料理して金曜日にだします。

今回は一頭しかないので売り切れ御免です。

 

味わいはどうなの?

って気になるところですが、正直わかりません。

ハンター界隈ではアナグマが一番のご馳走とか。

 

ヒグマもそうですが、クマ類が味的にもハンターの自尊心的にもトップらしいですね。

 

とりあえず、丸ごとコンフィか赤ワイン煮ですね。

金曜以降でアナグマ予約お待ちしてます。

予約コメントに書いてくれると確実かと。

ホソヤさん、ウサギがない代わりにこちらで勘弁してください。

 

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