2019年02月06日
初台にあるスタジオで今日もやってます。
今、完成品のブツ撮りで私はやる事がないのでブログ書いてます。
初台は20年前、私がボロ雑巾のように働いていた街。
今よりももっと庶民的で昭和の香りが残っていて好きな街でした。
あの奥にエロ本が置いてあった古本屋はまだあるのだろうか。
私が枝肉の解体を覚えた肉屋さんはまだあるのかな。
今では考えられませんが、朝7時から夜中の25時くらいまで働いてました。
あの頃、とてつもない量の仕事をこなさなければならない状況だったので、作業の手が早くなりました。
働いていた店は街に溶け込んでましたが、もうありません。
私の店は池尻の風景になっているのだろうか。
それを懐かしく思える日が来るのでしょう。
アンドゥイェット・ア・ラ・フィセル
行きます。
今までのアンドゥイェットはいろんな内臓を煮込んでからミンチにして肉と一緒に豚腸にに詰めて焼いてました。
だいたいこれが東京ではポピュラーですね。
作りやすくて食べやすくていい事づくし。
今回のフィセルは小腸だけを使い、ミンチにせずにそのまま直腸に詰めます。
生でビロビロとした小腸を詰めるのにはコツがありまして、ビロビロを紐で縛って一括りにし、直腸にズルッと入れるわけです。
断面は芸術的な大理石状になります。
直腸に入れてから煮込みますので、内臓の香りが結構残ります。
下処理の段階で酢水でしっかり洗えば臭いは緩和されますが、それではフランスっぽくない。
ホルモン臭が残った方が良い、いや、
もっと言うと、ウンコ臭い方が良いのです。
ロワール地方が有名ですが、各地方それぞれに特色ある製品が作られています。
本当は豚の直腸よりも牛の大腸がいいんですが、日本では丸ごと大腸はなかなか手に入りません。筒状ではなく開いた状態で流通しちゃうんですよね。
今日から仕込んで明後日金曜から限定でいきます。
明日トリュフデイなので、常連さんで食べてくれるのはサザエさんくらいかなぁ。
サザエさん用に真っ赤なチリアンドゥイェットつくならきゃかなぁ。