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2019年01月11日

鹿のテリーヌ

 

テリーヌには背脂という油脂分入れて口どけとか乳化とかバランスとります。

 

それに背脂は安いので、店が儲かります。

 

今回は背脂の代わりにフォアグラをぶち込みました。

 

角切りも追加してフォアグラのテリーヌに鹿がチョイ入ってる感ハンパないです。

 

 

冬の前菜

アンコウの肝を蒸してアンキモ作りました。

 

合わせるのは季節の農家野菜。

黒キャベツやビーツやカラー大根などなど

パワー漲ってます。

オーガニック野菜は高いと思うでしょ?

たしかに、慣行のものよりは割高でしょう。

 

うちの場合、使う野菜の殆どが農家から来てますが、痛んでしまって捨てることってほとんどありません。

最近は昔みたいに来月の平日まで満席ってこともないので、そんなに忙しくないんです。

 

でも、買う量は変わってない、むしろどんどん切り替えて増やしてます。

おまけに何が来るかわからない。

 

もちろん捨てないようにメニュー考えたり湘南に使ってもらったりアトリエに持って行ったりしてますが、一番は腐らないという事。

 

自然栽培の野菜は腐らないのですよ。

これマジ。

 

腐るのではなく、枯れていきます。

 

なので、葉っぱがドロドロになることはなく、まずは黄色くなり、シナッと元気がなくなります。

 

この辺りならば水に落とせば元気になるし、黄色くても美味しく食べられます。

サニーレタスなら大体3週間は何もしなくてもピンピンしてます。

 

私も畑でサニーレタス使ってますが、とにかく時間かかります。

10月末に植えてもまだ拳サイズです。

 

こういう野菜を食べることの意味合いは大きいと思うのです。

 

とはいえ、全国民がオーガニックを求め始めると色んなバランスが崩れるので、うちみたいな店が端っこでゴニョゴニョ細々とやるくらいでいいんでしょうけど。

まあ、何事もバランスと選択の問題。

 

 

揚げた海老が美味いので、続行します。

付け合わせはこれまた農家の野菜のマリネ。

漬け汁にオリーブオイル繋いでパクチー入れてソースとします。

 

 

ブッラータは何だかんだ言ってもやっぱり人気だし、美味しい。

ウチのブッラータはカリフォルニアのオーガニック。

高いのですが、コレを食べたら他は食べられません。

付け合わせはトマトが普通ですけど、今の時期トマトなんかあるわけ無い。オオゼキには沢山ありますけど、それは私のポリシーに反します。

ですので、ウチの畑で採れたデコポンとトレヴィスのサラダにアーモンドを添えて。

 

ちなみに、うちのオカンはデコポンの事を

ボテコン

と呼んでいるようです。

理由は不明。

子牛のウェリントン風

という料理は存在しません。

本来は牛ヒレでやる料理で、

フィレ肉にフォアグラとキノコのペーストを挟み込んでパイ包みにします。

 

キノコのペーストの事を業界用語でデュクセルと言いますので、

へー、ヴォーのウェリントンなんだ、珍しいね、やっぱ、デュクセルはマストだよねー。

ソースはペリグーなの?

良いねぇ。

 

 

とかなんとか言った日にゃ

私にあなたのキノコデュクセルをたっぷり塗って料理して!

何なら、あなたの太いフィレ肉、私がパイ包みにしてあげるから!

 

 

なんて、国見さんの奥さんに言われてみたい。

 

真冬なのでジビエがメニューに多く、ノンケな方にはあまりにもノーマルな選択肢が狭すぎるので、こんなオリジナリティ溢れるエセフランス料理も載せてみました。

 

まあ、組み合わせからして旨いに決まってるし、そもそも牛より子牛の方が良いのではないかと前々から思ってた次第でございます。