2018年12月20日
なんだか最近は鹿と猪のネタが多いですが、勘弁してください。
自然ペースに従うとこうなります。
牛肉や羊も用意してますので、飽きた方はそちらをどうぞ。
常連チームの方にお出ししたフィレ肉のソテーです。
100キロの鹿肉からたったこれだけしかフィレ肉って取れません。
それはそれは美味かったみたいですよ。
あとはロース、モモが中心になります。
今後もフィレ肉に当たった人はラッキーだと思います。
事前の指定や予約はご勘弁下さい。
いい感じの部位から順番に焼いてますので、どの部位だったとしても美味しいですから。
ロースはあえて肋骨を残して焼いてます。
骨残した方が生前の姿が少しでも垣間見えるかな、と。
昔、札幌のハンターさんが東京の某レストランと取引したいた時、モモとロースしか買ってくれなくて、前足と首とバラ肉は余りまくって全部山に埋めた、と嘆いておりました。
料理に携わる人間として、そんなことは恥ずかしくて私にはできません。
と、言いつつも牛のハラミだけを気に入って買っている私は偽善者なのですが。
完全オーガニックな野菜ブレゼです。
八ヶ岳、洞爺湖、高知、青森、岩手などなど、全国のオーガニック農家の野菜オールスター、例えるなら飯島愛と白石ひとみと朝岡実嶺が20分づつ60分一本勝負になったみたいな夢の料理ですね。
そうそう、最近の若いスタッフ(平成世代)はエロビデオどころかエロ本すらも買ったことないらしいですよ。
軽くショックでした。
峠のエロ本自販機のネタとか意味わからないそうです。
この件に関しては、昭和50年代の代表として一言申し上げたいので、別の機会でじっくりと考察したいと思います。
少しの白ワインとビネガーで一気に蒸しあげて、野菜の水分を出させ、その水分で自分にも火が入っちゃった。
みたいなイメージです。
これにはブリのマリネを添えてます。
どんな野菜をどれだけ入れるか、どう火を入れるか、余熱はどのくらい取るか、
という非常に難しい料理でして、私以外が触ることない数少ないウチの一つ。
シンプルなものほど難しい。
伊豆の仔猪、瓜坊です。
だいたい生後半年から一年くらいでしょうか。
鹿みたいにツノで年齢わかればいいんですが、
君、幾つ?
と、聞いても牙で大腿部を刺されてこちらが死にますから聞くこともできません。
このくらいのイノシシは珍重され、なかなか手に入りません。
そして、旨いイノシシのソテーが食べられるのは年内まで。
年明けからは、サザエさんみたいに一年中ではないですが、イノシシの発情期を迎えるために匂いを発してきます。
脂が臭くなるんですね。
テリーヌなどは豚肉と使うことで上手く出来ますが、ソテーは厳しい。
ですので、年内に食べていただきたいと思っております。
小動物特有のキュッキュッというテンガのような吸い付く食感とゼラチン質を体感してください。
今回の本のテーマでもある、都市部のレストランのようにスペースや設備に限界がある場合での料理を考える、というのがあります。
例えば風乾。
排気ガスなどで屋外で食材干したりするのはちょっと躊躇します。
そして燻製。
近隣からの苦情に対してビクビクしながら何時間もかかるのは大変。
苦情といえば、昔店の外のテラスに椅子出してゴミ袋の中でジビエの毛ムシリしてたら近所から、キモイって苦情があって保健所から電話きたことありましたね。
その時は荻野さんも大変ね、と同情されましたけど。
そういう人は鳥肉食べないんでしょうかね。
最近の南青山の施設の話とカブりますわ。
話が逸れました。
鹿のハムです。
塩漬けして生っぽく火を入れてから燻製です。
長い時間かけられないので、瞬間的に一気に燻製します。
たっぷりの胡椒で。