2018年06月07日
バリッと箱を開けると、既に3種類のズッキーニ。
色も形も大きさもバラバラです。
他にもUFO形や丸形などのズッキーニもあるんです。
切ってしまえはどれも同じ、美味しいズッキーニなのです。
そして大事なのは切った後、どういう料理にするのか、というところです。
ここで広いレパートリーがあると、食卓は賑やかになり、食材発信の会話も増え、スマホ見ながら食事するという変な事も減るんではないでしょうか?
料理は覚えちゃえば後が楽です。
筋トレみたいにやらなければ減っていくものではないですからね。
料理を覚えていくと、使う食材のことを知りたくなり、オーガニックのナチュラルさがフィットするようになります。
それを知ると生産者の事を知りたくなって、最終的にはどんな環境で作られたのかという事に意識が向いてきます。
その分、外食が減って私たちの仕事が減るわけですが、それはそれで色々な意味で良い事です。
オーガニックを突き詰めると環境問題に行き着くというのはそういう事です。
フォアグラは肥大させた肝臓です。
ガバージュという方法で無理やり胃に餌を流し込み、強制的に太らせるのです。
ガバージュしやすいようにクチバシの先端はカットされ、ガーガー泣きながらパイプを突っ込んで行われます。
私も生産現場を見に行きましたが、それはそれはなんとも言い難い光景でした。
ガバージュは悪だ!フォアグラなんてサディストの食べ物だ!
ということで、カリフォルニアやニューヨークではフォアグラの提供が禁止されました。
ガバージュが倫理に反するのも理解できます。
難しいところですが、正義を叫ぶとそこに悪が生まれます。
しかし、例えばさっきまで泳いでいた魚がお口パクパクしながら骨だけに捌かれて舟盛りになっているのはどうなんだろう?
新鮮だね!素晴らしい!美味そうだ!
ということで良いのだろうか。
うちのフォアグラはガバージュしていないナチュラルなフォアグラです。
価格はガバージュしたものより手間も時間もコストかかるため、1.6倍ほど高いです。
放牧で鴨を育てる為、狐や野犬に襲われて個体数も安定しないそうですが、病気にかからないようにするには多様性がある環境で育てなければダメなんだそうです。
栄養価の高い餌を与え、肥大に耐える頑丈な体を作るために放牧するのです。
食べるということは命を奪うことに変わりは無いですが、結果だけを見るのではなく、プロセスも配慮されるべきでしょう。
そして勿論、無駄にしてはなりません。
じんわりとネットリとしたフォアグラの旨さは他の食材では残念ながら再現出来ません。
シンプル極まりないこの料理法が一番好きな食べ方です。
もはや、レーズンも必要ないかも。
クリーンな方法で育てられたフォアグラを今後も使っていきたいと思っています。