2018年02月21日
テリーヌ・ブーダン・ノワール・ア・ラ・バスケーズ
バスク風豚の血のテリーヌ。
日本語訳すれば、こんな感じでしょうか。
バスク風といっても、スペイン側とフランス側では考え方が違うのですが、今回はスペイン側のやり方でやります。
今の膀胱のテリーヌの後から出ます。
現在、グリーンデイの営業真っ最中ですが、ワンメニューなので、鼻歌で宇多田ヒカル歌いつつ仕込みしながらやってます。
ビーガン料理オンリーの本日の営業時間にあって、私だけが豚の血とタンとレバーとフォアグラにまみれているという、これまたシュールな状況。
だからといって、ひとつだけ言えることは、ビーガン料理やベジタリアンと動物愛護を混同してはならないという事です。
この辺を混同して訳の分からない議論によくなります。
以下、あくまで個人的な意見です。
逃げ惑う豚を殺して血を絞って、ハラワタ引きずり出して叩いて肉や舌ベラや肉とグチュグチュ混ぜ混ぜして焼くという事と、育ち盛りの野菜の首根っこに鎌でトドメを刺してお湯で煮たりアツアツの油で焼くことと、シャキーンとハサミをシャッシャッとして戦闘態勢でいるオマールエビとタイマン勝負せずに煮えたぎるスープドポワソンの中に投入して蓋を閉めるという卑怯な私の行為は同列に語られるべきなのです。
ただ、なるべく動物や植物に対して倫理的な扱いはすべきとは思います。
豚もオマールも生きてますし、野菜だって生きてますし、ギロッポン・ヒルズでイルミネーション巻かれて煌々とキラキラ光線放っている街路樹も夜は早めに寝たいはず。
ウチのリビングにある観葉植物はハルオと言いまして、上京してきたばかりの私の唯一の友達として天井に届きそうな葉を今も伸ばしてます。
今回のコラボはそんな不毛な話を掘り下げるためのものではなく、自然栽培農家さんという存在を知っていただきたいのです。
普段でもたくさん使わせて貰ってますが、たまにこういうエッジの効いた事やるとちょっと見方が変わるかな、と。
彼らは農薬や肥料使わない事で、農協という安全地帯から出て裸一貫で勝負してます。
農業に使用される化学物質、汚染物質は工業の比ではありません。地球の気候変動の原因のほとんどは農業であるという事も分かってきました。
ちなみに、日本の面積当たりの農薬使用量はダントツで世界一です。
自然栽培農家さんとは、全体のバランスを長い目で考えに考えて今を生きている超イケててカッコよくてヤバい人たちなのです。
私はこういう人達を最先端だと思ってます。
そして自然栽培は日本独自の農業技術で、世界的に注目されています。
私は応援したいです。
野菜を買って料理して色んな人に食べてもらうことで応援したい。
生きるためには食べなくてはいけません。そして感謝しなくてはいけません。
無駄にするのは論外、生ける命を奪うばかりでなく、食べ物を作る過程で地球環境を悪化させない、より良い食環境サイクルがクルクルと回る時代が来ることを願うばかりです。
肝心のテリーヌの薀蓄はまた後ほど。