2016年11月12日
スペシャリテ登場
スペシャリテとは、その料理人の名物料理のことです。
フランスのミシュランにはその店のスペシャリテが書かれていて、それを参考に食べ歩いたもんです。
そしてスペシャリテとは、料理人が決めるものではなく、そのお店に通うお客さんがメニューから消すことを許さない料理、その季節になると必ず出さなければお客さんに怒られるくらいの料理です。
今は亡き私の師匠のスペシャリテ、それは”サラダ”でした。
見た目はただのサラダです。
でもアラカルトメニューに載せてなくてもお客様から勝手にリクエストでオーダーが入ったものです。
サラダといっても、その季節の魚介、野菜をサラダの葉っぱに旨味を絡めるように和えたサラダでした。
最低でも2種類、できれば3種類くらいは魚介を混ぜなくていけません。
例えば、ミル貝や赤貝などの貝類を少しだけ火を入れてジュースが出てくるくらいにとどめ、そのジュースを葉っぱに絡めて食べさせるというサラダですね。
エビもいいです。
少しだけ火を入れてジュースを出すというのがコツでして、魚介の旨さと野菜の渾然一体となったこのサラダのおいしさを超えるサラダを食べたことがありません。
今日はカニ、軽く火を通したサーモン、そしてウニです。
スーパーの葉っぱはすぐに溶けてしまい、味も水っぽくてパワーがありません。
今日はサニーレタスやトレヴィス、ケールという葉っぱ類も農家直送のビンビンのオーガニックのものがありますので、お任せの前菜で、このサラダいきます。
今日、お越しのお客様は楽しみにしてください。