2014年12月04日
糖尿病の患者さん向けの低糖質料理の話がデカクなってきてます。
なにやら、キリンビールとかローソンとかグリコとか20社くらいジョイントした一大事業になるとか。
そこでウチのパテドカンパーニュが低糖質的に理想的であるとの事でご指名頂きました。
最近は炭水化物を減らすだけではなく、脂質を採る事を推奨する流れだそうで、そういう意味でもパテはちゃんと育てられた豚の脂ですから、マーガリンとかショートニングみたいな食べるプラスチックよりはかなり良いんでしょう。
ウチもこんな形でパテが応用されるとは思ってもいなかったですが、それはそれで世の為人の為になるなら有りがたいお話。
と言う事で、来年はそういう方向性の仕事もありそうです。
うちのオカンは糖尿病ですので、他人ごとではないんですよね。
フランス料理人としてビジネスで人の役に立てるのはいいことです。
パルマの黒豚
勿論、脂は削ります。
半分は脂なので、売れれば売れる程赤字になるという素晴らしい商品。
タツミの山ちゃんトラップに引っかかりました。
残念ながら、味は抜群です。
スポットですんで、売り切れ御免です。
やりがいはあるね。
農家さんから送られてくる箱に何が入っているか、全く予想もつきません。
今日はキャベツ、大根、さつま芋、人参、トレヴィス、じゃが芋、はくさい、ネギ、キクイモ・・・
同じように、代官山も藤沢もアトリエも同じように、現場の人間がその場で頭から煙を出しながら考える。
私からの指示は有りません。
私はレストランでどうするかだけを考えます。
さぁ、どうするか。
さぁ、どう料理してくれようか。
完全出たとこ勝負。
毎日がこんな感じですので、相当鍛えられますね。
引き出しの数と応用力、新しい事への挑戦な毎日。
僕ら、ゆる~い感じでやってる風に見えますけど、いや、わざとゆる~く見せてますけど、意外とこれは職人技であり、OGINOイズムの核となる部分です。ウチでやってる事って、多分他の人は出来ないと思います。
ここだけは自信持ってます。
修業小僧時代、毎日冷蔵庫にあるもので美味しい賄いを作らされた事がこういう風に生きているんですね。
だから、うちでは賄いを重要視しています。
何を使って、何を作るか。
買ってくるか、あるもの使うか。
今日も奈良の横田さんから、畑を荒らしている猪と鹿を仕留めたハンターさんから肉買ってねメールが来ましたので、恐らく年末には奈良系シャルキュトリーがターブルのショーケースに並ぶのでしょう。
これもアトリエの大場君の腕の見せ所。
みんな、頑張ってね~。
フランス料理っぽくないもので。
キョフテいきます。
牛肉ベースのミートボール。
スパイスいれてます。
これを甘くなってる大根とカブ、白ワイン、少量の水だけで煮込む。
肉から味が出て全体が美味くなるんです。
今日、昼飯に某宿にできた某メリカの某ート・ランドから初上陸した某ビストロに行って来て、羊のミートボールを食べて、これなら俺のが美味いと調子に乗ってランチでやります。
どうせ代官山で南極がやりたいからレシピ教えてちょ、と言ってくるとおもうので、代官山でもやると思います。
あ、藤沢では既にメニュー入り決定です。
新鮮な方が美味しいと思うでしょ?
確かに葉物や枝物はそうかもね。
でもね、根物は逆。
大根なんかは二週間位してシナっとした位が辛味が丸くてフランス料理向き。
蕪や人参もそう。
ビーツはシナシナくらいがベスト。
野菜に関しても、フランス料理は食べ頃の見極めがあるのです。新しきゃいいっもんでもないんです。
ジャガイモなんかは、新ジャガは使わず、なるべく去年の古いのが甘くて美味い。
雪深いところは雪の下の土の中に人参や芋を埋めておくと野菜自身が凍らないように糖度をあげて自分を守るんです。
一番美味しいその瞬間を頂くわけです。
見た目は地味ですが、そういう地味な冬野菜が一番すきです。