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2014年10月22日

途中経過

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シュールな…

そろそろ

こいつをやりますか。
 
 
バカみたいにローストばかりじゃつまらないので、手間かけます。
 
 
他の追随を許さない圧倒的な料理で行きます。
 
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久しぶりにハラワタ腸詰め

仕込みました。

ハラワタ腸詰、またの名をアンドゥイエット。
今回はいつもの浅野さんの無菌豚モツではなく、宮古島牛の内臓オンパレード。
豚と違って、牛は胃袋だけで4つあり、それぞれがかなり頑固系でオイニ―もハードコアです。
しっかり煮込んでいたら、時間ばかりかかってしまい、デビューが遅れてしまいました。

しかし、アレですよね。牛って完全草食動物なんです。豚は雑食です。何でも食べます。
牛が草だけ食べてアレだけ個体がデカクなるのってなんでかわかります?
それはですね、牛は反芻動物と言いまして、食べたものを4つある胃袋を行ったり来たりさせてですね、その間に発酵の様な状態に持って行き、微生物を体内で繁殖させて、その微生物ごと最後に腸で消化吸収するわけです。
それがある意味、動物性蛋白質となってデカイ身体を作れるという恐るべきメカニズムを持っているのです。
ですので、牛の内臓、特に消化器系は微生物の巣窟なので、ちゃんと処理しないといけないわけです。中途半端だと事故る。

ハツとレバー、タンは燻製にしました。
骨はブイヨンとってコンソメにして、オリエント工業の時の為に冷凍しときます。
これで後は肉ですね。

肉質は・・・・・

素晴らしい。
素晴らし過ぎる。真っ赤なゴリゴリ赤身男肉とおもいきや、適度なサシもあり、赤身の繊維も程良い。
しかも今回の牛は処女牛では無く、経産牛なのです。
実は7周年はこの宮古牛で丸ごと行きたかったのですが、10月の告知の時点では肉質が分からず、リスキーだったので、洋食屋さんとしました。

これは革命だと思いますよ。
黒毛和種は仔牛の段階からA欠といって、ビタミンAをあえて欠乏させます。そして一頭当たり配合飼料10トン近く食べさせて、最後は自分の脚で立てなくなるほど肥満でアンバランスな病気のメタボ牛にするというのが業界の常識。それを有難い霜降りフリフリ肉として、お口で溶けてまうわ~とお笑い芸人とチャンネ―タレントあたりがひゃーひゃー言いながら食べるわけです。
そういう肉を食べ続けた人間がどうなるか、また食べ続けた人の子孫にどの様な影響があるかはまだデータがありません。
別の仔牛農家さんにお聞きしても、サトウキビなどの粗飼料(草)だけで育てた黒毛和牛は見たことないし、やる人もいないそうです。もちろんそれは色々な既得権益が絡んでいるわけですが、だからこそそういうしがらみがない宮古島。
本州なら絶対に無理だと分かっていたからです。
そもそも宮古島は山が無く、ダムが作れない為に、地下に貯水槽を作って生活用水を溜めています。
ですので、地上で農薬を使った農業をやると地下水汚染が起きる。なので、農薬は使いたくない。
この牛の餌はサトウキビのしぼった後のカスだけです。そのサトウキビも無農薬無肥料無除草剤の木村式です。
サトウキビは自然栽培砂糖として宮古島の名産お菓子に使われ、絞りかすは牛の餌として、そして糞は完熟堆肥にして土に戻す。
そして、そんな風に生産された和牛が素晴らしい肉質となると、これは革命です。
世界的に見ても類のない素晴らしい循環です。
特に自給率で言っても、内容でいってもヤバいのが畜産の飼料。輸入の餌は、カビが生えたヤバいトウモロコシや得体のしれない麦などの本来牛が食べない穀物系の餌の全てをお金払って外国から買っているわけです。でも、サトウキビなら自給率100%。

ちょっと別にやらなきゃいけないこと有るのですが
焼いて美味しいところはステーキで。
スジっぽいところは煮込みで。
脂や端材はテリーヌやサラミ。
これで一頭丸ごと使い切り。

遂に、完全自給率100%の循環型最強和牛が出来たような気がします。
さて、これで何やるかな。
という嬉しい悩み。

もう一頭いるので、その肉質が同じように良ければこれで決定ですね。

おお!

ニューヨークから予約が入った!!
 
バースデーを祝いたいと!!
 
 
ほほ!
 
 
ウェルカムだぜ!
 

※本日(10月22日)空席のご案内※

本日ディナータイムにて、お席ご案内可能でございます!!
ご連絡をお待ちしております!!

筒井☆