2013年08月24日
木村レポート④
だいぶ、間があいてしまいました。すいません。
岩木山の麓、木村さんのリンゴ畑を拝見させていただきまして、諸々打ち合わせのために弘前市内のレストラン山崎さんにお邪魔して、色々とお話をお聞きしました。
TPPの事、自然栽培普及のために海外にまで講演に行かれてる事、今後の目標などなど・・
世界で初めて無農薬リンゴの栽培を成功され、いまではリンゴだけでなく、お米やキュウリ、じゃが芋などの一般的なお野菜、そして白桃や黄桃などのフルーツ、長谷川自然牧場さんはじめとする畜産も自然栽培の考え方で可能になり、その技術を全国のお弟子さんに伝え、TPPにも負けない付加価値のある差別化した強い商品づくりと、安心安全な自然栽培作物で日本の農業と食卓の安全を守っていきたいとおっしゃってました。
その桃を2個頂いてきましたが、香りが半端じゃなく、帰りの飛行機内に良い香りを充満させてました。
非常に感銘を受けました。
ここまで説得力あるお話をお聞きしたのは初めてです。
木村さんは全国飛びまわって、農家さんや食に関係する方々に講演をしてらっしゃる方でして、その方からマンツーマンでお聞きできたのは非常に贅沢な経験です。
といいつつも、飛行機の時間が迫ってきてましたので、急いでお礼を言って空港に飛んで行きました。
日帰りでしたが、非常に濃厚な時間を過ごさせていただきました。
まだまだ自然栽培、木村農法と言うのはメジャーでは有りません。講演活動で全国を回って話をし、木村さんに影響受けた農家さんが自然栽培を目指しても、どうしても畑と土が健康になるまでは長い時間がかかり、収穫出来るようになるにも非常に期間を要します。
少しづつでは有りますが、農家さんの不断の努力により自然栽培に成功し、毎年安定して収穫されている作物も出てきております。
たとえTPPで海外から安価な食材が大量に入ってきても、自然農法の食材は完全に差別化できて、負けない農業だと思います。
今後私はレストラン、ターブル含めて、木村さんの自然栽培の食材を使わせていただき、普及のお手伝いをさせていただこうと思います。
最初札幌やターブルを立ち上げたとき、こうした野菜は規格外としてはねられてました。私は跳ねモノを買い漁ってきたわけではなく、せっかくこだわって安心できる野菜を作っているのに、出荷できない農家さんのジレンマを感じてました。そうした志ある全国の農家さんと繋がりを持ち、お客様にドンドンご紹介したいとの思いでやってきました。
結果的にそうしたお野菜や食材は慣行栽培の規格に入るものではなかったため、規格外という表現を使ってました。
ここ最近では、そうしたこだわりやストーリーのある野菜や食材が注目されるようになり、実際代官山はじめとする直営店舗でも生産者の顔が見えることは非常にお客様に向けてアピールできることだと自信が持てるようになりました。
そろそろ規格外とか跳ねモノと呼び方しなくても良さそうですね。とても嬉しいことです。
木村さんの様な方が、そのストーリーも含めて社会に認知されるようになったのは、やはり本質を見極めたモノ作りをされているからだと思います。
出る杭を打つような心ない批判も当然有ると思いますが、私は木村さんはじめ、全国で食べる人のことを一番に考えた農業を実践されている農家さんを応援し、そしてそのお野菜を料理と言う形でお客様にお届けするのが、わたしの天職と再認識をいたしました。
と言う事で、秋頃に木村さんとちょっと面白いことをやりますので、お楽しみに。